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「交通の要衝」ジブチ共和国の今

2013年12月12日(木)

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 アフリカの角地域では、南スーダン以外でも自衛隊が活躍している(関連記事「ニーハオ、アンニョン、そしてこんにちは」)。インド洋につながるアデン湾で海賊対処活動を行う統合任務部隊だ。海上自衛隊を中心として、陸上自衛隊と海上保安庁とで構成されている。この部隊が航空拠点を置くのがジブチ共和国である。今年の8月に安倍晋三首相が訪問したことで、日本でもその存在が知られるようになった。しかし、どのような国なのか、ご存じの読者は少ないだろう。

 そこで今回は、近年アフリカの角の要所として注目されるジブチの現状をお伝えしたい。次回は、アメリカやフランス、そして欧州連合(EU)などがなぜジブチを重要視しているのか、自衛隊の活動紹介を交えながらお伝えする。

 ジブチは小さな国だ。国土の面積は2万3000平方キロメートルで四国をひと回り大きくした程度。アフリカ54カ国の中で、小さい方から数えて3番目だ(セーシェルなどの島嶼国を除く)。国土の大半は砂漠で、作物の耕作には適していない。伝統的な生活スタイルは遊牧だが、現在は80万人の人口の3分の2が首都ジブチ市に集中している。

 産業と呼べるものは限られている。アデン湾を航行する艦船の燃料や物資補給、そして隣国エチオピアと欧米などとの貿易を中継するための港湾・役務サービスくらいしかない。エチオピアは地域大国であるが海へのアクセスがない。主要産物であるコーヒーの輸出と、軍事物資を含む工業製品・石油・食糧の輸入をジブチに依存している。ほかには駐留する外国軍がもたらす用地使用料や調達・消費などの関連収入。それに外国軍が雇用するジブチ人の所得から得られる税収がある程度だ。奥地で算出される岩塩を除いて、天然資源はほとんどない。

 このように概観すると、経済が発展する可能性はほとんどないように見える。しかし、GDP(国内総生産)は年率4.5%程度の成長を続けている。中継貿易の増加と、海外からの投資が牽引役だ。ジブチの長期開発戦略に呼応して、中国やドバイが港湾施設をはじめとするインフラの拡張建設に投資する。隣国ソマリアへと続く荒れ果てた幹線道路をトルコが整備するなど、地域経済の活性化に向けたプロジェクトも進展している。20年近くも内戦状態が続いたソマリアにも安定化の兆しが見え始めた。

ジブチ市内。モスクの尖塔が示すとおりイスラム教国家である

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「「交通の要衝」ジブチ共和国の今」の著者

西田一平太

西田一平太(にしだ・いっぺいた)

東京財団研究員兼政策プロデューサー

ロンドン・スクール・オブ・エコノミクス修士(開発学)。民間企業勤務後、南スーダンなど紛争国での人道援助に従事。内閣府PKO局研究員等を経て、2011年より現職。安全保障と対外援助のリンクに関心がある。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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