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標準規格が社会制度まで決める欧州

日本ではまだ根強い「工業標準」の金縛り

2013年12月6日(金)

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WBCSD会合は盛況だった(2013年11月、イスタンブール)

 11月4日にイスタンブールで開催されたWBCSD(持続可能な発展のための世界経済人会議)に出席した。ここでは2020年に目標を定めた行動計画が議論された。都市化対策も鍵となるアクションの一つとして検討され、また筆者が議長をしているISO(国際標準化機構)のTC268/SC1「スマートコミュニティ・インフラストラクチャ」との連絡会議も開催された。

 前回述べたように、スマートコミュニティは各標準化団体が熾烈に主導権を争っており、まさに標準化戦争の最先端の題材になってきている。

 筆者の感覚では、主導権は力の強さではなく、如何に多くの仲間とWin-winの関係を築くかにかかってくると思っている。その意味でWBCSDは重要な団体だ。

リサイクル制度の要諦は規格が定める

 さらに11月12日からブリュッセルでCENELEC(欧州電気標準化委員会)のTC111X会合に参加した。今回のハイライトはWG6で議論されているWEEE指令(廃電気電子機器指令)のためのリサイクル標準である。

 WEEE指令は日本の家電リサイクル法に似ている。趣旨としては同一であるが、大きな違いは、廃製品の処理方法に関する規定があることだ。だだし、その細かいことを法律に書いてあるわけではない。昨年改正されたWEEE指令には、「標準規格によって詳細を定める」という項目がある。その後欧州政府は、ただちにCENELECに対して廃電気電子製品の処理方法の規格を作ることを依頼した。そのための数々の規格を作っているのがWG6である。

 WG6が作っている規格には、廃電気電子製品を回収、運搬、およびリサイクル処理するための適切な処理方法のチェックポイント、計測項目、記録項目、処理操作の配慮事項などを事細かに規定している。環境に悪影響を与えることなく、なるべく高いリサイクル率を実現することが目的である。

 日本には存在しないこのような規格は、いわば社会制度を変えるものだ。読者の皆様がイメージしている「工業規格」とはずいぶん違って聞こえるのではないだろうか?

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「標準規格が社会制度まで決める欧州」の著者

市川 芳明

市川 芳明(いちかわ・よしあき)

日立製作所国際標準化推進室主管技師長

2000年、日立製作所環境ソリューションセンタ長などを経て、現職。IEC(国際電気標準会議)TC111議長、ISO TC 268/SC1議長、ISO TC207エキスパート。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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