• ビジネス
  • IT
  • テクノロジー
  • 医療
  • 建設・不動産
  • TRENDY
  • WOMAN
  • ショッピング
  • 転職
  • ナショジオ
  • 日経電子版
  • 日経BP

絶体絶命だった台風26号の直撃

荒波をかいくぐり浮かぶ変電所を救った漁船団

2013年12月10日(火)

  • TalknoteTalknote
  • チャットワークチャットワーク
  • Facebook messengerFacebook messenger
  • PocketPocket
  • YammerYammer

※ 灰色文字になっているものは会員限定機能となります

無料会員登録

close

写真:福島洋上風力コンソーシアム

   11月11日、福島県いわき市小名浜港で「福島復興浮体式洋上ウィンドファーム実証研究事業 運転開始式」が行われました。第1期で実証する2メガワット洋上風車と浮体式洋上変電設備(サブステーション)の設置がようやく終了し、陸上とケーブルでつながったのです。

 当初は9月中にも完成する予定だった第1期の工事がなぜ2カ月近くも遅れたのか。そして7メガワットの風車を2基設置する来年度の第2期に向けてどのような課題が見えたのかについて、この実証研究事業を率いる丸紅国内電力プロジェクト部の福田知史部長に説明していただきます。

荒れる海にほんろうされた工事終盤

 こんにちは、丸紅の福田です。今回は年内最後の報告になります。

 11月11日、佐藤雄平・福島県知事と赤羽一嘉・経済産業副大臣がボタンを押し、洋上からの送電が正式に始まりました。世界でも実験用の数基しかない浮体式洋上風力発電が、福島沖で動き出したのです。構想が浮かび上がってから1年半。記録的な速さで第1期が完成しました。感無量です。

 ただ、ここに至るまではヒヤヒヤの連続だったことも事実です。前回紹介したように、20キロメートルもの沖合いで実施する工事は海況に大きく左右され、作業は当初の想定よりもかなり遅れてしまいました。地元の漁業者は「川が走っている」と表現しますが、流れが速く、しかも刻々と変わる海流の中での作業は相当な困難を伴いました。

 当初は台風シーズンが来る前に完成させて運転開始式を行う予定でしたが、その希望はかなわず、荒れる海にほんろうされることになってしまいました。

 危なかったのは、伊豆大島で大きな被害を出した台風26号が近づいた10月中旬です。特にサブステーションは本番の喫水(水面から船底までの長さ)が50メートルなのですが、その時はまだ作業が残っていたため喫水を35メートルまで浅くしていました。このままでは風速35メートルまでしか耐えられません。

送電のボタンを押す佐藤雄平・福島県知事(左)と赤羽一嘉・経済産業副大臣。「世界最大規模の浮体式洋上風力に期待している」と、佐藤知事は産業効果にも期待をかける(写真:的野弘路)

コメント4件コメント/レビュー

ぜひ頑張ってください。とっても期待しています!!(2013/12/11)

「実録 福島沖・巨大風車プロジェクト」のバックナンバー

一覧

「絶体絶命だった台風26号の直撃」の著者

山根 小雪

山根 小雪(やまね・さゆき)

日経ビジネス記者

日経コミュニケーション、日経エコロジーを経て、2010年1月から日経ビジネス記者。エネルギーを中心に、自動車や素材など製造業を担当する。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

日経ビジネスオンラインのトップページへ

記事のレビュー・コメント

いただいたコメント

ぜひ頑張ってください。とっても期待しています!!(2013/12/11)

『なかなか許可が下りませんでした。』とありますが、誰の許可を求めたのか、文章からは判明しません。もう少し丁寧に記述して欲しい。 許可の主体は、海上保安庁、県、事業主体自身???(2013/12/10)

「日本の再生可能エネルギーの主力は風力発電です。」と言う様な発言をする場合、素人でないなら、根拠を明確に示すべきだろう。欧米等の風力先進国では陸上に適地が多く、土地代も安いが、日本の陸上は起伏が激しく風向風力が一定しないのと、台風や突風等が発生し易く、人口密度が高く適地が非常に少ない。洋上も、比較的安く出来る遠浅の海上は少なく、多くが今回紹介されている浮体式にならざるを得ない。最初からコスト高の要因が多過ぎる。今回の実験場の様に海岸線から20kmも離れていたら、送電にも大きな費用がかかってしまう。私個人的には世界第三位の資源量を誇る地熱発電こそ日本の再生可能エネルギーの柱とすべきだと考える。未だ開発途上に有る高温岩体発電まで実用化が進めば、日本の全電力を賄って余りある程の「天然ボイラー」が他国よりもずっと地表に近い所にあるのだから。然も技術的にも今のところ地熱発電関連技術は世界で最高レベルを保持しており、風力の様に遅れてもいない。日本に置ける風力推進者達は陸上に適地が少ないだけでなく、陸上では商業的に外国企業に勝てないか、実績の少ない海上の、然も浮体式に目を付けているといった情況だろう。然し、浮体式風力は陸上と比べて遥かにリスクが高く、コスト高になってしまう可能性が高い。「再生可能エネルギーの主力は風力発電」などと決めつける前に1kwh当りの発電コスト実績を計測し、公表する事に努めてもらいたいものだ。突風等による破損等も他の再エネでは殆ど発生しないが、さして多くもない国内風力は既に複数機破損していたり運休したりしている。こう言ったリスクを隠すのでなく積極的に公表する様になれば信頼感も出てくるのではないか。(2013/12/10)

ビジネストレンド

ビジネストレンド一覧

閉じる

いいねして最新記事をチェック

閉じる

日経ビジネスオンライン

広告をスキップ

名言~日経ビジネス語録

日本の経営者は、経験を積んだ事業なら 失敗しないと思い込む傾向がある。

三品 和広 神戸大学教授