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親中派の張成沢失脚で米国に急接近?

「半島流動化」を荒木和博・拓殖大学教授と読む

2013年12月11日(水)

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2013年12月9日、北朝鮮政府は張成沢氏の解任を公表した(写真:AP/アフロ)

 北朝鮮のナンバー2、張成沢・国防委員会副委員長の失脚で朝鮮半島情勢は一気に流動化する。荒木和博・拓殖大学教授と話し合った。

「中国の言う通りにすればいい」

鈴置:張成沢のすべての職務からの解任と、朝鮮労働党からの除名が12月8日、同党の政治局拡大会議で決まりました。理由は「反党、反革命行為」です。9日の朝鮮通信が伝えました。12月3日から流れていた失脚説が、正しかったことが判明しました。

 北朝鮮の3代目リーダー、金正恩・第1書記の叔母の夫であり、ナンバー2と見なされてきた張成沢の失脚で、何が変わりますか?

荒木和博(あらき・かずひろ)氏
拓殖大学海外事情研究所教授。1956年東京生まれ。慶應義塾大学法学部卒。民社党本部書記局で教育・広報・青年運動等を担当。1997年拓殖大学海外事情研究所専任講師。助教授を経て現職。現在、特定失踪者問題調査会代表、予備役ブルーリボンの会代表、国家基本問題研究所評議員などを兼ねる。予備陸曹長。著書に『なぜ北朝鮮は崩壊しなかったのか』(光人社NF文庫)など。

荒木:中国の衛星国と化していた北朝鮮が、米国への接近を図る可能性が出てきました。失脚した張成沢は中国と関係の深い人物だったからです。

 数年前のことですが、北朝鮮の元工作員の安明進氏は、2代目の金正日の存命中に以下のように語っていました。

・張成沢は「何でも中国の言う通りにして、その代わり全部面倒を見てもらえばいい」と思っている。それに対し金正日は「米国とも関係を強化しなければならない」と考えている。

鈴置:親中路線を主張する張成沢を、米国との関係改善を考える金正恩が切り捨てた、ということですか?

「ミッキーマウス」でラブコール送る金正恩

荒木:失脚の理由が外交路線にあったかは分かりません。「うるさい義理のおじ」を若いリーダーが嫌ったのかもしれません。あるいは、政権内部での権力闘争に張成沢が破れた、ということかもしれない。放っておけば張成沢に寝首をかかれるかもしれないと思った金正恩の「クーデター」(?)だったという見方もできます。

 しかし、いずれにせよ結果的には、親中路線の主導者だった大物が消えた、ということなのです。

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コメント5件コメント/レビュー

鈴置氏には、バイデン米副大統領が12月6日韓国訪問時の会見内容を、ぜひ取り上げて欲しい。韓国に向けて「米国以外に賭ける事はいい手では無いぞ」「米国の力を見くびるな」と、どう見ても同盟国相手の声明ではなく、裏切者への最後通牒にしか思えないあの声明を、韓国がどのように受け止めたか、ぜひとも記事を読んでみたい。(2013/12/11)

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「親中派の張成沢失脚で米国に急接近?」の著者

鈴置 高史

鈴置 高史(すずおき・たかぶみ)

日本経済新聞社編集委員

1977年、日本経済新聞社に入社。ソウル特派員(87~92年)、香港特派員(99~2003年と06~08年)などを経て、04年から05年まで経済解説部長。02年度ボーン・上田記念国際記者賞を受賞。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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記事のレビュー・コメント

いただいたコメント

鈴置氏には、バイデン米副大統領が12月6日韓国訪問時の会見内容を、ぜひ取り上げて欲しい。韓国に向けて「米国以外に賭ける事はいい手では無いぞ」「米国の力を見くびるな」と、どう見ても同盟国相手の声明ではなく、裏切者への最後通牒にしか思えないあの声明を、韓国がどのように受け止めたか、ぜひとも記事を読んでみたい。(2013/12/11)

北朝鮮に対しては、「拉致被害の生存者を一人残らず返還すれば、飼料用トウモロコシなど最低限の食料と、農業技術の援助程度は許す。ただし一人でも未返還が発覚したら、その場で援助を打ち切る」程度の対応であれば、関係改善も望ましい。ところで元外務省の佐藤優氏が「中韓に楔を打つため、日本は一旦韓国の要求を丸呑みすべし」とメディアで主張してるが、言語道断だ。そのようなことをすれば、韓国は「中国接近政策が功を奏した。今後も同じ政策で、もっと日本から巻き上げられる」と判断するだろう。むしろ中韓は既に同じ穴のムジナと認識し、まとめて日本にとり敵性国と見なす方が当然だ、(2013/12/11)

気味悪い、気持ちわるいといった表現ではすまされない情況である。混沌としたアジアの状況とすりあわせしつつグローバル世界観をもって俯瞰できないと、埒が明かないことを教えられる。日中、日韓、日ロ、日・北朝鮮そして日米のお付き合いなりを考えて、その付き合いの濃さや深さは固より友好とか交流の視点、文化や匠・技術の視点もある。何より政治、経済の要素を加えて考えれば、いきおい國力、國の規模に思考は及ぶというものだ。千々に乱れる中、筆者指摘の通り、新秩序作りに日本は全力を挙げよに徹しなければいけない。それは独り善がりや上目遣いも上から目線でもない真のグローバル世界観に立脚したものでなくてはならない。これらの理解に至る道は甚だ遠く、足取りは重く、苦しいものだろうが、本来あるべき孤高の日本精神―やり抜く、そして伝え繋ぐということだろうと思うが、如何だろうか。(2013/12/11)

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