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ビジネス禅のススメ

長谷部誠の折れない心

2013年12月18日(水)

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 社会人向けの坐禅会が静かな人気だ。「経営禅」「ビジネス禅」「早朝禅」「週末禅」…。インターネットで検索すると、全国の禅堂で実施している様々な形態の坐禅会がヒットする。参加者は何を思って参加するのか。坐禅で何が得られるのか。若い世代まで広がる昨今の禅ブームを代表する1人が、サッカー日本代表のキャプテン、長谷部誠だ。

(写真:大高和康)

 薄暗い本堂は静寂と緊張に包まれていた。50人ほどの老若男女が結跏趺坐(けっかふざ)を組み、微動だにしない。時折、バシッ、バシッと、警策で叩かれる音が堂内に響く――。

 11月の第2日曜日の夕刻、記者は主に社会人を対象にした2時間の坐禅会に参加した。

 ここ東京・谷中の全生庵は、安倍晋三首相も通う禅堂である。安倍首相は2007年、体調不良で政権を投げ出して以降、月に1度はこの禅堂で坐禅を組んでいたという。政権に返り咲いてからは足が遠のいたが、4月と今月7日の2度訪れている。

 この日、日没と同時に三々五々、30~60代の男女が本堂に集まりだした。全生庵は名だたる経営者がお忍びで通う名刹として知られるが、一般にも広く門戸が開かれている。常連の中に初心者も入り混じり、超満員になった本堂で、午後6時、坐禅会がスタート。

邪念が浮かんでは消え…

 さて、記者は坐禅を組むのは初めてのことだ。生来、体が固く、胡座を組むのは辛いほうである。座布団を尻に敷き、やや前屈みの体制をとる。読経と講話の後、静寂の時間に入った。

 5分、10分と経過するうちに股関節の痛みとしびれが襲ってくる。へその前で「印」を結んでいる手に脂汗がじっとりにじんでくる。

 「ああ、早く終わってほしい」「そうだ、今抱えている原稿の構成を考えて、痛みを紛らわそう」「この坐禅が終わったら寿司にしようか、焼き肉にしようか」。

 情けないことに邪念が次々と頭に浮かんでくる。そんな時は自ら頭を下げて、警策で「喝」を入れてもらう。バシッ、バシッ、バシッ、バシッ。目の覚めるような痛みが背中に走る。

 「無」になれる良い機会と思って参加したが、正直、坐禅中は痛みを我慢するだけで精一杯。だが、終わってみて、ふと思い直すと、携帯電話も持たず、「何もしない時間」を過ごしたのは果たして何年ぶりか。

 背中や足に、じんわり痛みが残っているが、何だかそれも心地よく思えてきた。坐禅会の最後に出されるお茶と生菓子が、心底おいしかった。

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「ビジネス禅のススメ」の著者

鵜飼 秀徳

鵜飼 秀徳(うかい・ひでのり)

日経おとなのOFF副編集長、浄土宗僧侶

京都市景観市民会議委員(2016年)、佛教文化学会会員。 1974年生まれ。成城大学文芸学部卒業後、報知新聞社へ入社。2005年日経BP社に入社。日経ビジネス記者などを歴任。2016年4月より日経おとなのOFF副編集長。浄土宗僧侶の顔も持つ。正覚寺副住職。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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松﨑 曉 良品計画社長