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宇宙エレベーターの「支柱」は1.38mm!

大林組・宇宙エレベーター建設プロジェクト(2)

2014年1月15日(水)

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宇宙へ行く方法といえばロケット。だが、ずっとコストのかからない“宇宙エレベーター”をつくる話がいま注目を集めている。本当に実現できるのか。実現するとしたらいつなのか。民間企業ながら専門のプロジェクトチームを立ち上げ、研究者から「一番リアリティがある」とも評される構想を発表した建設会社の大林組に行ってみた!(文=川端裕人、写真=藤谷清美)
石川洋二さん。

 いよいよ本論。

 宇宙エレベーターって何? 知っている人は今さら、と思うかもしれないが、ここはぜひ付き合っていただきたい。2012年にまとめられたプランだから、最新の知見が盛り込まれている部分も多く、一見一聴に値する。

 基本的な部分から、石川さんに解説していただこう。

 宇宙といえば、現在主流の輸送手段は化学ロケットだ。日本には1990年代から運用されているH2シリーズと、つい最近1号機が打ち上げ成功したイプシロンがある。アメリカのスペースシャトルは退役したが、あれもロケットだ。今、10代から40代前半くらいの人にとって、ロケットの代表格はスペースシャトルかもしれない。

 大型ロケットに多い液体燃料タイプの場合、燃料(液体水素だとか、灯油だとか)を、液体酸素とまぜてごーっと猛烈な勢いで燃やして噴射し、推進力を得る。一度でも、現場で見ると魅了される。ロケットは、目下のところ宇宙開発の象徴であり、唯一の輸送手段であることは間違いない。

 宇宙エレベーターが建設されるとそれが一変する。宇宙への輸送コストが100分の1になり、また、かなり重たいものも持ち上げられるようになる。石川さんたちの想定は積載重量70トン。スペースシャトルの25トン(低軌道)と比べて3倍にもならないという見方もできるが、宇宙エレベーターの場合は低軌道も静止衛星軌道も関係なくこの重さを持ち上げられる。静止軌道への打ち上げ能力はスペースシャトルで4トンに満たず、日本のH-2Bロケットでも最大8トンだ。それを考えれば非常に重たいものを持って行けるようになるのだと分かる。

 「元々の考え自体は100年以上前からあるんですよね。ツィオルコフスキーというロシアの宇宙工学者がアイデアを出して、同じくロシア人のアルツターノフが1960年代に洗練させました。さらに、アメリカのピアソンという研究者が取りあげて、その情報提供で、クラークがSFを書いたり、といったふうなんですが……ただ、その時点では、夢物語だと思われてたんですよ。というのは、10万キロぐらいのケーブルを地球から伸ばすときの引っ張り力っていうのは半端じゃないんです。それに耐える材料がありませんでしたから」

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「宇宙エレベーターの「支柱」は1.38mm!」の著者

川端 裕人

川端 裕人(かわばた・ひろと)

文筆家

1964年、兵庫県明石市生まれの千葉育ち。日本テレビの記者を経て作家に。『夏のロケット』が第15回サントリーミステリー大賞優秀作品賞、「SFマガジン」で「青い海の宇宙港」を連載中。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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