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日本の宇宙エレベーターが世界デビュー!

大林組・宇宙エレベーター建設プロジェクト(5)

2014年1月20日(月)

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宇宙へ行く方法といえばロケット。だが、ずっとコストのかからない“宇宙エレベーター”をつくる話がいま注目を集めている。本当に実現できるのか。実現するとしたらいつなのか。民間企業ながら専門のプロジェクトチームを立ち上げ、研究者から「一番リアリティがある」とも評される構想を発表した建設会社の大林組に行ってみた!(文=川端裕人、写真=藤谷清美)

 大林組のプロジェクトチームが発表した宇宙エレベーターの構想は、非常によく考えられているもののようで、研究者の間でもなかなかの評判だそうだ。日本の研究者の中には、これまでの構想でも、一番リアリティがあるという評価をしてくれる人もいるとか。

 では国際的な評価は?

 「これ、日本語でしか発表してないんですけれど、時事通信か何かが英語で報道したんですよ。その時に、日本の建設会社が宇宙エレベーターを2050年までに実際につくるというふうに伝わったみたいなんです。それで、センセーショナルに広がったようです」

 センセーショナルに広がって、世界的な第一人者からも、「協力する」とのメールが来たそうだ。ただ、英語ではまだ発表していない以上、アカデミックな部分での評価はまだこれからである。ちょうどぼくがお話を伺った翌週に、北京で行われた国際宇宙会議で、石川さん自身が発表を行ったと聞いた。それが17頁ほどの英文論文になって、プロシーディングス(学会の発表をまとめたもの)に掲載されるという。まさに、世界デビューとなった。

 ここから先、国際宇宙会議終了後にいただいた石川さんからのコメントを紹介したい。「世界デビュー」の首尾はいかに。

 「宇宙エレベーターのセッションは30人ほどの聴衆のまえで15分の講演をしました。学会なのでスタンディングオベーションということも起こらなかったのですが、『たいしたものだ』とか『楽しかった』という言葉をもらったので、とっかかりとしてはよかったと思います。これまで国内で活動してきて、一般的な啓蒙では、暖かく、熱狂的に迎えられましたし、学術的な分野でも、少しずつ認知されてきて、思わぬところから援軍も現れたりと、仲間も広がってきています。今後も海外の学会などに出ていく計画が早々にありますし、何事もこういう始まりのころが一番おもしろいという感じでいます。これからは国内外問わず産官学の体制作り、研究資金の探索、スピンオフを含めたビジネスチャンスの模索です」

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コメント2件コメント/レビュー

ここにきてようやくこれまで抱いてきたモヤモヤが払拭されました。宇宙エレベータ実現の要となるケーブルに関して、「カーボンナノチューブで見込みが出てきた」との言い方が見受けられるが、正確には「理論的にその可能性が無い訳ではないが、現実的な手段は未だに見当たらない。」と言うのが妥当だと。これまでの理解と、正しい認識を合致させられたのは収穫でした。(2014/01/20)

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「日本の宇宙エレベーターが世界デビュー!」の著者

川端 裕人

川端 裕人(かわばた・ひろと)

文筆家

1964年、兵庫県明石市生まれの千葉育ち。日本テレビの記者を経て作家に。『夏のロケット』が第15回サントリーミステリー大賞優秀作品賞、「SFマガジン」で「青い海の宇宙港」を連載中。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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記事のレビュー・コメント

いただいたコメント

ここにきてようやくこれまで抱いてきたモヤモヤが払拭されました。宇宙エレベータ実現の要となるケーブルに関して、「カーボンナノチューブで見込みが出てきた」との言い方が見受けられるが、正確には「理論的にその可能性が無い訳ではないが、現実的な手段は未だに見当たらない。」と言うのが妥当だと。これまでの理解と、正しい認識を合致させられたのは収穫でした。(2014/01/20)

この記事に触発されて宇宙エレベーターについてすこし勉強してみました(と言っても既存の知識プラスアルファ程度)。カーボンナノチューブ(以下CNT)の発見によって数十年先には実現できそうなイメージの宇宙エレベーターですが(私も実際そう思ってました)そう簡単には行かなそうです。CNTのケーブルは技術の問題なのでそう遠くない未来に製作できるようになるでしょう。しかしそれでもその先の道のりが果てしなく遠い。薄く細いケーブルを張るだけでは実用に足る「エレベーター」とはいえず、最初のケーブルから実用(少なくともロケットのかわりができる)まで発展させるには多くの労力と時間が必要な様です。さらに筆者はスペースデブリの問題を挙げていましたが、既存の衛星にとっても宇宙エレベーターは障害となります。じつはこちらの方が厄介で衛星を所有する国と宇宙エレベーターを所有する国の政治問題です。これは簡単にあるいは時間によって解決できる問題ではありません。ひょっとしたら永遠に解決できないかもしれません。夢の技術は実現可能性が出たことでかえって現実をつきつけられて途方に暮れそうです。やっぱり宇宙は果てしなく遠い。せめていきているうちには空に伸びるケーブルだけでも見たいものです。(2014/01/20)

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三品 和広 神戸大学教授