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投資の初心者を、陥りがちな「罠」から救うには?

NISAの制度設計を行動ファイナンスで考える

2014年1月14日(火)

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 今月から「少額投資非課税制度(NISA)」が導入された。1月10日の日本経済新聞の記事によると、すでにNISA口座を通じた個人投資家の売買が活発化し、今年中に500万口座、5兆円の新規資金が株式市場に流入する可能性があると期待されている。

 金融機関の間では激しいキャンペーン合戦が繰り広げられており、1月9日の日本経済新聞の記事は、NISAのキャンペーンのコストが収益を大きく上回っていることを指摘している。NISAをきっかけに投資ブームがおこり今まで投資をしたことがない若年層やシニア層、女性を新規の顧客として獲得できれば、キャンペーンの効果は大きいと考えられているが、その一方で、口座を開いてもまだ取引を始めていない人が多いことも報告されている。本格的な資本流入はこれからであるという見方が支配的だ。

なぜNISAが導入されたか?

 2013年10月号の財務省広報誌 「ファイナンス」では、NISA導入に対して2つの政策目標が掲げられている。1つ目は、金融資産のない人々に資産形成への取り組みを促すことにある。

 金融広報中央委員会の「家計の金融資産に関する世論調査」によると2011年の時点で20歳代の世帯の44.7%が金融資産を全く保有しておらず、40歳代でも29.1%が金融資産を持っていない。将来に備えて蓄えていない世帯が多いことは政府にとっても大きな懸念材料である。

 2つ目は、預貯金に過剰に集中している金融資産を投資にまわすように促すことである。日本の金融資産に占める現金・預金の割合は他国と比べて非常に高い。2013年10月4日に日本銀行調査統計局が発表した資料によると、日本では金融資産の54.1%が現金・預金で保有されているのに対して、米国では13.0%、ユーロ圏では35.5%である。

 一方、金融資産に占める株式・出資金の割合は、米国では32.1%、ユーロ圏では16.0%であるのに対して日本ではわずか8.1%、投資信託の金融資産に占める割合も米国で11.1%、ユーロ圏で7.3%に対して、日本は4.5%と大変低い。政府は、預貯金として眠っている金融資産を投資にまわすよう人々に促すことで企業への資金供給を増加させ、家計から企業への投資の増加により経済成長を実現したいと考えている。

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「投資の初心者を、陥りがちな「罠」から救うには?」の著者

田中 知美

田中 知美(たなか・ともみ)

合同会社エッジ代表

米ハワイ大学経済学科博士課程修了。カリフォルニア工科大学ポスドク、アリゾナ州立大学助教授、慶応義塾大学特任准教授などを経て現職。専門は行動経済学・政策実験。1969年長崎県生まれ。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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