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えっ! 看護にも国際標準規格?

世界に市場をつくるために日本ブランドを生かそう

2014年1月27日(月)

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 新年早々、驚かされるニュースに遭遇した。ISOの国際標準化新規分野として、2014年3月20日締め切りの提案が各国に投票回付されている。ずばり「看護サービス」<注1>である。

<注1>日本工業標準調査会のTS/P 242と書かれたリンクを参照

 イランから提案されたものだ。その内容の骨子を取り出すと以下のようになる。

戦略性に感心

 まずタイトルは「看護サービス-教育とマネジメント-」であり、幅が広い。現場の看護と教育の両方に含みを持たせている。

 次に標準を作る対象範囲であるが、「看護サービスの用語と定義、看護業務の教育に関するガイドラインや方法論、看護の臨床的監督と教育を含む看護サービス分野の標準化」となっており、具体的には「基礎的な看護、集中治療での看護、高齢者介護、小児科、母子健康、新生児集中治療、精神科、感染管理、患者安全、薬物治療などの分野の国際標準規格を策定する」と述べられている。

 加えて、なぜイランがこの分野で世界を主導するのかという理由については次のように述べている。

 「イランでは3年を費やして看護の国家標準を策定した。この試みは看護実務のレベル改善につながった。この活動は歴史的に見ても、世界で初めてイランが実施したものであり、他のどの国においてもこれほど総合的かつステップごとに原則を定めたものはない。このイランの成果から他の国々が便益を得てもらうことを喜ばしく思う。国際標準化活動において他の国のご批判もいただきながら建設的な改良も加えていけるはずである」

 筆者はこの大胆な提案に感心せざるを得なかった。

 看護といえば、日本や欧米はもとより、どの国も数十年を超える歴史と、教育制度、国家資格制度を持っているはずである。当然、教科書も基準もあるはずだ。おそらくイランの方々もそれを十二分に承知だと思うが、そこをあえて「世界で初めてイランが」と主張し、世界を主導する立場に立とうという戦略性に感心した。

背景にビジネス戦略

 ここからは筆者の考察である。この背景にはビジネス戦略があるのだと思う。ヒントは足元の日本の現状にもあるのでないだろうか。

 日本はビジネスをグローバルに展開する国家的な方針を持っている。支出総額ベースでは世界第2位<注2>の規模を持っているODAを戦略的に活用するというメッセージが連日のように報道されている。「インフラ輸出」という言葉がまず聞かれ、最近ではサービスを含めた「人材輸出」、特に日本式の医療の海外展開が注目されている<注3>。これもテレビや新聞の報道でお聞き及びの方も多いと思う。

<注2>支出純額(支出総額-回収額)では第5位であるが,支出額トータルではアメリカについでまだ堂々たる世界2位である。

<注3>例えばこの記事

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「えっ! 看護にも国際標準規格?」の著者

市川 芳明

市川 芳明(いちかわ・よしあき)

日立製作所国際標準化推進室主管技師長

2000年、日立製作所環境ソリューションセンタ長などを経て、現職。IEC(国際電気標準会議)TC111議長、ISO TC 268/SC1議長、ISO TC207エキスパート。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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