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20年前にアマゾンを発明し、1万年先を読むベゾスの真骨頂

2014年1月28日(火)

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 アマゾンはもはや単なるオンライン書店ではない。本はもちろん、カメラ、家電、アパレルなども扱う。電子書籍ではキンドルというサービスとハードウェアを普及させて電子書籍市場で圧倒的な存在となった。アマゾンウェブサービス(AWS)というクラウドサービスの分野でも、世界のトップ企業だ。なぜ、アマゾンは一見無関係にも思える分野も含めて、貪欲なまでに事業を拡張し続けるのだろうか。

 この答えを導くキーワードが、「エブリシング・ストア」だ。アマゾンCEOのジェフ・ベゾスのこれまでを追った近刊『ジェフ・ベゾス 果てなき野望―アマゾンを創った奇才経営者』の原題が、「エブリシング・ストア―ジェフ・ベゾスとアマゾンの時代」(Everything Store: Jeff Bezos and the Age of Amazon)だ。アマゾンの本質を余すところなく突いたネーミングだが、著者のブラッド・ストーンの発明ではない。何でも売るお店、「エブリシング・ストア」というアイデアを考えたのは、ジェフ・ベゾス自身だ。

もうひとつ、ショーとベゾスが検討したアイデアがある。ふたりが「エブリシング・ストア」と名付けたものだ。基本的な考え方は「インターネット企業がメーカーと消費者をつなぎ、世界に向けてあらゆる商品を販売する」というもので、アイデア自体はシンプルだ。

『ジェフ・ベゾス 果てなき野望』――第1章より

撮影:的野弘路

 「エブリシング・ストア」というアイデアはシンプルだったかもしれないが、その時期が1994年と異常に早かった。20年前の94年といえば、インターネットの黎明期。ティム・バーナーズ=リーがワールドワイド・ウェブ構想を発表してからわずか3年しか経っていない。ヤフーが創立され、世界最初のウェブ・ブラウザ、ネットスケープが開発された年で、グーグルが創立されるのは4年後だ。そんな時期にインターネットの可能性に賭け、当時から今のアマゾンのアイデアを検討し、さらにはやり遂げてしまうベゾスの長期的な視点は、驚くべきものだ。

金融会社での出会いがベゾスの人生を変えた

 ジェフ・ベゾスがインターネットとウェブに賭けるきっかけを作ったのは、デビッド・ショーという人物との出会いだった。これがベゾスにとって生涯最大の転機になった。 

 ベゾスは「ウォール・ストリートの金融機関から転身した異色のIT起業家」と紹介されることがある。間違いではないが、やや誤解を招く表現だ。ベゾスはプリンストン大学でコンピュータ科学を学んだ後、「将来起業するならビジネスのことを知っておいたほうがいい」と考えてニューヨークの金融機関に職を求めた。しかし、あくまでコンピュータ通信システム構築のエンジニアとして働いたのであって、金融の実務に携わったことはない。ベゾスは優秀なエンジニアとしてすぐに頭角を現し、バンカーズ・トラストで最年少の副社長となる。そこにD.E.ショーという異色のヘッジファンドから誘いがかかった。1990年のことだった。

「アマゾンを率いるジェフ・ベゾスの読み方」のバックナンバー

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「20年前にアマゾンを発明し、1万年先を読むベゾスの真骨頂」の著者

滑川 海彦

滑川 海彦(なめかわ・うみひこ)

IT分野の評論と翻訳を手がける。ITニュースブログ「TechCrunch Japan」翻訳チーム。著書に、『ソーシャル・ウェブ入門』(技術評論社)ほか、訳書に『フェイスブック 若き天才の野望』など。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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