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増え続ける貯蓄プアー

米国人の貧しい現実

2014年2月4日(火)

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 英語に「ペイチェック・トゥ・ペイチェック」という表現がある。

 ペイチェックは給与小切手のこと。米国では今でこそ給与の支払いは銀行振込がほとんどだが、以前は小切手で支払われていた。

 会社によって支払い頻度は毎週か2週間ごとであるが、給与が支払われるたびに必要経費や生活費にほとんどのお金が消え、貯蓄できない生活状況を「ペイチェック・トゥ・ペイチェック」と呼ぶ。

 米国の非営利団体「組織開発社(CFED)」が1月30日に公表した経済報告書によると、米国の勤労者の44%は貯蓄残高が5887ドル(約60万円)以下しかなく、毎回の給与のほとんどを使い切ってしまうというのだ。しかも驚かされるのは、この額は独身者ではなく一世帯(4人家族)の貯蓄額だという。

 米国人の貯蓄が少ないのは今に始まったことではない。2008年のリーマンショック後、倹約という言葉が流行して実践され、貯蓄率が少し上昇したが、基本的には今も消費文化が連綿と続いている。

ホームレスになるかならないかの瀬戸際

 消費することでマネーが市場に回り、活発な経済活動が促されると捉えらることもできるが、個人レベルでは「今の給料では生活するのがやっと」というのが実情である。

 同報告書は、この4割強の人たちの給与が3カ月間ストップすると、経済的に貧窮すると記している。そこに米国の中流以下の勤労者の実像があり、貯蓄プアーの経済状況はホームレスになる瀬戸際のラインであるとの指摘もある。

 悪いことはそれだけではない。住宅ローンを始めとして、学生時代の学費ローン、クレジットカードのローンなどの借金を抱えている人も多い。失業したり、病気になったりした時はさらに借金が増え、急激に財務状況を悪化させて苦境に陥ることになりかねない。

 ただ米国らしいのは、銀行口座の残高が少ないからといって、すべての人が資産も少ないとは限らないことだ。銀行口座に貯蓄がなく、不動産も金融資産もない人もいるが、多くの人は株や債権、投資信託、また不動産や退職年金という形で資産を保持する。

 特に1995年以降、401kなどの退職年金へ資産を移す人が増え、いまでは貯蓄額と退職年金の総額は逆転している。それは取りも直さず、銀行に預けていても資産が増えないことが主な理由だ。こうした報告書では貯蓄プアーにスポットライトが当たるが、多くの市民はほかに資産を持っている。

コメント5件コメント/レビュー

よく分からない記事です。「この4割強の人たちの給与が3カ月間ストップすると、経済的に貧窮する」そうですが、それは「米国の勤労者の44%は貯蓄残高が5887ドル(約60万円)以下」から導かれた結論ですか?でも、「銀行口座に貯蓄がなく、不動産も金融資産もない人もいるが、多くの人は株や債権、投資信託、また不動産や退職年金という形で資産を保持する」のですよね?なのに「中流層にも貯蓄プアーが拡大」と?貯蓄に限定する必要性が理解できません。(2014/02/04)

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「増え続ける貯蓄プアー」の著者

堀田 佳男

堀田 佳男(ほった・よしお)

ジャーナリスト

1957年東京生まれ。早稲田大学文学部卒業後、アメリカン大学大学院国際関係課程修了。米情報調査会社勤務後、90年にジャーナリストとして独立。政治、経済、社会問題で取材活動をつづけ、滞米25年後に帰国。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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記事のレビュー・コメント

いただいたコメント

よく分からない記事です。「この4割強の人たちの給与が3カ月間ストップすると、経済的に貧窮する」そうですが、それは「米国の勤労者の44%は貯蓄残高が5887ドル(約60万円)以下」から導かれた結論ですか?でも、「銀行口座に貯蓄がなく、不動産も金融資産もない人もいるが、多くの人は株や債権、投資信託、また不動産や退職年金という形で資産を保持する」のですよね?なのに「中流層にも貯蓄プアーが拡大」と?貯蓄に限定する必要性が理解できません。(2014/02/04)

こういう層に対する雇用、医療などのセーフティーネットには莫大な社会的コストがかかる。米国では大学の学費が高騰し、卒業時には莫大な借金を背負うとも聞く。せっかくの夢を掴む前にこれらに押しつぶされてしまうのでは、米国の活力も失われていくだろう。折しも株価は乱高下、新興国ばかりでなく米国発のショックがないことを願うばかりだ。(2014/02/04)

「無い袖を振りながら毎日を生きていきなさい」と言われているようで、その結末は自明の理である。詐欺同様に資産を手にしたジョーダン・ベルフォート氏が、罰せられながらも巨万の富を温存できるアメリカの撞着が認められている限り、無い袖を振らないで生きることができるという解決策は見いだせないだろう。(2014/02/04)

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