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好循環ならぬ「逆回転」に直面するアベノミクス

岩盤規制の打破は容易ではない

2014年2月7日(金)

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 安倍晋三首相が「好循環実現国会」と位置づける186通常国会が開幕した。アベノミクスの効果で景気は上向いているとして、企業に賃上げを促し、国民がデフレ脱却を実感できるようにしていこうという戦略だ。

 ところが足下では、株価が大きく下落し、日経平均株価は一時1万4000円を割り込むなど、暗雲も漂う。焦点であるアベノミクス「第3の矢」の柱、規制改革が目に見えて進まないようだと、海外投資家の失望が広がり、好循環ならぬ逆回転が始まりかねない。

百貨店に見られたのは「資産効果」

 日本百貨店協会がまとめた昨年12月の全国百貨店売上高は、店舗数調整後で前年同月比1.7%の増加と、11月の2.4%増に比べ伸び率は鈍化したが、まずまずの結果だった。食料品がマイナスに転じたものの、「美術・宝飾・貴金属」を中心とする「雑貨」や「身の回り品」、「家庭用品」の売れ行きが好調だった。とくに「美術・宝飾・貴金属」は15.7%の伸びで、高級品が引き続き百貨店の売り上げ増を牽引していた様子が浮かび上がった。

 昨年12月は年末にかけて株価が上昇、日経平均株価は1万6000円台に乗せた。株高で利益を得た層が高額品を買う「資産効果」が続いていたのである。安倍首相はアベノミクスの効果を強調するが、最も効いているのは「第1の矢」である金融緩和。金融政策によって円安が進み、株高になったことで、それが消費に結びついたのである。

 消費の伸びや、円安による輸出産業の回復が続いているうちに、給与を増やし、消費をより力強いものにしようという安倍首相の戦略は、もちろん間違ってはいない。だが一方で、株高は金融緩和の結果だけではなく、「3本目の矢」として掲げた規制改革への期待の結果という側面も強い。規制改革によって日本企業の収益力が高まることを期待して外国人投資家が日本株を買ってきたのだ。外国人が買い越した額は昨年1年間で15兆円に達した。

 ところが、この外国人が年明けから売りに転じているのだ。株価が下落に転じれば、逆資産効果で高額品消費が一気にかげる懸念が出てくる。4月に消費税が増税されれば、消費への影響は小さくないと見られているだけに、何としても株価を底上げしたいという思いが首相や官邸スタッフから伝わってくる。

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「好循環ならぬ「逆回転」に直面するアベノミクス」の著者

磯山 友幸

磯山 友幸(いそやま・ともゆき)

経済ジャーナリスト

ジャーナリスト。1962年東京生まれ。早稲田大学政経学部卒。日本経済新聞で証券部次長、チューリヒ支局長、フランクフルト支局長、「日経ビジネス」副編集長・編集委員などを務め2011年3月末に独立。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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