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新興造船大国・中国で“日本の船”を作る

メード・イン・ジャパンのこだわりを捨てたツネイシグループ

2014年2月12日(水)

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 戦後復興と高度成長を支えた輝かしい言葉、メード・イン・ジャパン。かつて「粗悪品」の代名詞だったそれを、先人たちは「高品質」を表す言葉に塗り替えた。日本で、日本人が生み出すからこそ、実現できる価値があると信じてきた。

 だが、経済が国境を容易に越えていく今、「日本」へのこだわりと過度の矜持は、ただ感傷的な懐古と驕慢を呼ぶにすぎない。

 攻めの2014年、世界に経営を開くために本誌が提起したいのが、「メード・ウィズ・ジャパン」の3語だ。

 世界中の人や組織が、「日本と共に」価値を生む――。ここでは、紙幅の関係などで日経ビジネス1月13日号の特集「メード・ウィズ・ジャパン」で掲載し切れなかった事例を通じて、日本が今後10年にわたって成長を続けるための条件となる「メード・ウィズ・ジャパン」というテーマを改めて訴えたい。

 数年前、戦時中に世界最大の戦艦「大和」を建造した広島県呉工廠の跡を訪ね歩いたことがある。大和については、当時の技術の粋を集めて起こされたその「設計」について語られることは多いが、調べてみると興味深かったのが、設計に基づいて船を実際に作る「現場」の力だった。

 船の部分ごとに先行して艤装(船の部品を船体に取りつけること)作業を進めるブロック工法を採用する。部品の共通化、モジュール化を進め、部品の在庫を最小化する。やがては部品を蓄えさせない、いわゆるジャストインタイムを実現する。右舷と左舷でチームを分け、競い合いながら生産の知恵や工夫を蓄積していく――。

 生産管理という言葉が当時からあったか知らないが、オーダーメードで作られることが当然だった艦船を、いかに効率よく、かつ高品質に量産するか。現場が練り上げ、戦前の呉工廠で頂点に達したのは、まさに今で言う生産管理の精神そのものだった。

 呉工廠の跡地の一部は、現在はジャパンマリンユナイテッドが所有する。同社は石川島播磨重工業(現在のIHI)の流れを汲んでいる。

 この呉造船所で1958年、当時世界初だった10万重量トンクラスのタンカー「ユニバース・アポロ」が進水している。呉工廠で培われた生産技術が、日の丸造船業の中に息づき、タンカーなどの民需船建造で日本が世界首位に立つことに貢献したことは想像に難くない。

 戦後、造船は、長く日本の基幹産業の1つであり続けた。高い水準の生産管理を実現する現場力で、ものづくりの世界首位に立つ。造船はメード・イン・ジャパンの象徴だったと言えるだろう。とりわけ瀬戸内海沿岸は、もともと船主や造船所、造船関係の鉄工所などが集積する「船造りのメッカ」だった。

 だがそんな瀬戸内海沿いの小さな町に、その「メード・イン・ジャパン」から発想を切り替えた異色の独立系造船会社がある。

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「新興造船大国・中国で“日本の船”を作る」の著者

池田 信太朗

池田 信太朗(いけだ・しんたろう)

日経ビジネスオンライン編集長

2000年に日経BP入社。2006年から『日経ビジネス』記者として、主に流通業界の取材に当たる。2012年『日経ビジネスDigital』のサービスを立ち上げて初代編集長、2012年9月から香港支局特派員、2015年1月から現職

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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