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「グローバル人材」なんか育成したって育たない!

今の「グローバル」ブームは高度成長へのノスタルジー

2014年2月21日(金)

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 「アジアの成長を我が社の成長に取り込む」というフレーズは、もはや経営者のあいさつの常套句になりつつある。確かにそうだ。日本企業の売上高、そして営業利益における海外比率は、もはやそれぞれ5割を超える。日本企業は続々と海外で積極展開しているように見える。しかし、個々の企業の戦略をつぶさに見ていくと、確かに海外には行っているが、あくまで国内の補完の位置付けのままだ。

 国内市場はすべて耕し終えた。頭打ち、いやそれどころか右肩下がりだ。そこで新天地たるベトナム、ミャンマー、中国内陸部に市場を求める。しかし、これは国内ビジネスの海外展開でしかない。グローバル、つまり地球全体を競争市場ととらえた戦略展開とは根っ子の発想が違う。

日本の成功体験の輸出はもう通用しない

 日本企業の幹部たち(昭和20~30年代生まれのオジサンたち)は、アジアの田舎町に行くと、とても上機嫌になる(私もそうだ)。なぜなら、とても懐かしい。自分の少年時代を思い出すからだ。まだ村は貧しいけれど、子どもたちは元気いっぱい。まっすぐ将来を見つめる瞳は希望に燃えている。

 「このパワーがあれば、きっとこの国は伸びる。だから僕はこの国の発展の一助になりたい。ここに工場を建てて、現地のみんなと仲良く働き、日本の高度成長の経験を惜しげなく教えたい」…なんていう男のロマンをかきたてられる。しかし残念ながら今頃そんな気概で海外進出するような会社には勝ち目はない(ちょっと意地悪で申し訳ないが、この連載は“天邪鬼”を標榜しているのでお許しいただきたい)。

 確かに「かつて日本が経験したこと」を教えることで、国際競争に勝てた時代があった。1980年代である。きめ細やかな日本の生産管理や礼儀正しい接客、そして労使一体の日本型経営などは多くの途上国で受け入れられ、欧米型経営を凌駕し、また尊敬もされた。日本型経営はタイ、インドネシア、そして中国でも浸透していった。

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「「グローバル人材」なんか育成したって育たない!」の著者

上山 信一

上山 信一(うえやま・しんいち)

慶応義塾大学総合政策学部教授

1957年大阪市生まれ。京都大学法学部卒。米プリンストン大学公共経営学修士。旧運輸省、マッキンゼー(共同経営者)を経て現職。専門は経営戦略と行政改革。九州大学ビジネススクール客員教授。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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