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ウナギとシャコの“蜜月”をビジネスに

輸入と養殖のエコシステムを生み出した水産ベンチャー

2014年2月24日(月)

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 福岡市の中心部から車を走らせること約1時間。太宰府市を越え、さらに南東に進んだ朝倉市に原鶴温泉という小さな温泉郷がある。筑後川のほとりにひっそりとたたずむ温泉郷。ここに一見温泉とは関わりのなさそうな施設がある。ウナギの養殖場だ。

 ウナギの養殖では、一般的に27~28度程度の温水で育てると「エサ食いがよい」とされる。原鶴温泉の地熱で温水になった水を、ウナギ養殖のために利用しているのだ。

 このウナギ養殖を手がけるのが、西日本冷食。福岡市で2009年に立ち上がった同社を率いるのが日野美貴だ。今や年商約7億円を稼ぎ出す会社にまで成長させた。

「親切心」が生み出した起業

 日野は、大学を卒業後、魚市場に就職。その当時、魚市場に女性はゼロだった。それでも仕事は楽しく、好きで残業することも珍しくなかった。ミスして怒られても、直後には明るく接してくれる同僚。裏表のない付き合いをしてくれる取引先。そんな人間関係が自分の性に合い、どんどん仕事にのめり込んでいった。

 そんなあるときだった。付き合いのあった中国の水産加工業者の日本人社長から「部下の女性が1週間日本に行くので、食事や買い物などの世話をしてもらえないか」と頼まれた。その女性が来日した際には、週末に食事をしたり、一緒に買い物をしたりして楽しんだ。その後も彼女が日本にくるたびに親交は深まり、日野の実家に泊まるような間柄にまでなった。

 何度か来日をしていたあるとき、彼女が日野にぽつりとこぼした。「社長が亡くなってしまったんです」。亡くなった社長は日本人で、生前は日本との付き合いも多かった。しかし、社長亡き今、自分たちがやってきたボイルシャコを日本で売るにはどうしたらよいのかわからない……。取引先を紹介してくれないだろうか、と相談を受けたのだった。

 日野は自身のコネクションを使い、彼女の会社のボイルシャコを扱ってくれないかと走り回った。しかし、彼女が女性だからか、中国人だからなのか、なかなか信頼をしてもらえず、様々な理由で断られ続けた。

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「ウナギとシャコの“蜜月”をビジネスに」の著者

染原 睦美

染原 睦美(そめはら・むつみ)

日経ビジネス記者

日経パソコン、日経ウーマンオンラインを経て、2013年4月から日経ビジネス記者。IT担当などを経て、日用品・化粧品担当。趣味は洗濯、昼酒、ピクニック。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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夢の実現にあたっては強く「念ずる」。そうした心構えを支えにビジネスの世界の荒波を渡ってきました。

後藤 忠治 セントラルスポーツ会長