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日本のメード・イン・チャイナが守る中国の赤ちゃん

紙おむつ買い占め騒動の実態

2014年3月6日(木)

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「兄さん、緊急に助けてほしいことがあるんだけど……」

 日付が変わろうとしていたある日の深夜のこと。日本にいる弟からSOSが入った。愚兄賢弟を地で行くわが兄弟。弟に助けを求めたことは多々あれど、弟からSOSが入るのはこれが初めてのこと。それも緊急な話とは……。胸騒ぎを覚えながら先を促すと、弟の口をついて出たのは??

「『朝食は食べ放題のバイキングではありません。お一人様一皿限りでお願いします』って、中国語でなんて言えばいいのかな?」

 改めて話を聞いてみるとこういうことだった。弟の妻は、JR山手線沿線のあるホテルに勤務している。昨今、中国からの観光客が増え喜んでいるが、困ったことが一つある。朝食はオムレツ、ソーセージ、サラダ、パンをワンプレートに盛って供するスタイルで、食べ放題ではない。その旨、入り口に日本語と英語で明記してもいる。ただ、中国からの観光客は何度も並んでしまう人が多く、説明しても分かってもらえず、その朝は現場が混乱した。そこで明朝までに中国語の張り紙がぜひとも必要、ということになったのだとか。

 文案を考えていくらかバイト代は出るのかと聞くと「そこは兄弟のよしみで……」とゴニョゴニョ言うので、「親愛的女士們・先生們 早餐不是無限量的……」とか文法の怪しいデタラメな中国語を書いてお茶を濁したのだが、効果はテキメンで、翌朝から二度並ぶ中国人客は激減したとのことだった。

 ホテルという外国からの観光客が集まりやすい場所だけでなく、日本では昨今、中国語の張り紙を見かける機会が多くなった。最近ではドラッグストアやスーパー。日本の紙おむつを中国に送るため、中国人バイヤーがドラッグストアやスーパーにトラックで乗りつけ、紙おむつを在庫ごと根こそぎ買い占めるという現象を昨年末あたりから日本のマスコミが相次いで報じたのは記憶に新しい。現在でもその状況は続いているようで、観光客など訪れそうもない首都圏の住宅地でも、ドラッグストアの紙おむつの陳列棚に「XX品牌大量購買謝絶」(XXブランドの大量購入はご遠慮願います)というような中国語の張り紙を出している店をよく見かける。

ユニ・チャームの「ムーニー」の棚には、買い占めお断りをうたう中国語の張り紙が出されていた(2014年2月、横浜市内のドラッグストア)

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「日本のメード・イン・チャイナが守る中国の赤ちゃん」の著者

山田 泰司

山田 泰司(やまだ・やすじ)

著述業/EMSOne編集長

1992~2000年香港で邦字紙記者。2001年の上海在住後は、中国国営雑誌「美化生活」編集記者、月刊誌「CHAI」編集長などを経てフリーに。2010年からは、「EMSOne」編集長も務める。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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