• BPnet
  • ビジネス
  • IT
  • テクノロジー
  • 医療
  • 建設・不動産
  • TRENDY
  • WOMAN
  • ショッピング
  • 転職
  • ナショジオ
  • 日経電子版

中国の「松下幸之助」

白物世界最大手率いるカリスマの素顔

2014年3月17日(月)

  • TalknoteTalknote
  • チャットワークチャットワーク
  • Facebook messengerFacebook messenger
  • PocketPocket
  • YammerYammer

※ 灰色文字になっているものは会員限定機能となります

無料会員登録

close

 ハイアールという企業は、一体どれくらい日本では知られているのだろうか。

 中国の電機メーカー。パナソニックから三洋電機の白物家電事業を買い取った企業。洗濯機や冷蔵庫で、世界のトップシェアを5年連続で獲得している会社。

 そうした説明は、いくらか思い浮かぶ。担当した3月17日号の日経ビジネスの特集「ハイアール」でも、私はそんな言葉を使って、同社のことを紹介した。

 もちろん何も間違ってはいない。経済誌に掲載する通常の記事を書く場合には、至極まっとうな説明だろうとも思う。ただ私は、執筆を終えた今でさえも、「ハイアールとはどんな会社か」と聞かれて答えるべき言葉とは、そうしたことではないのではないかと思っている。ハイアールという企業の本質的な特徴は、業績や、企業としてどうしたか、ということにはないと思う。

 それでは、一体どこにあるのか。私は同グループを率いる総帥、張瑞敏CEO(最高経営責任者)その人こそが、ハイアールという企業の本質であり、特徴であると感じている。

経営手法を松下に学ぶ

 ハイアールは、実質的に張氏が1代で築き上げた企業だ。前身となる電器工場に張氏が工場長として赴任したのが1984年。当時は赤字経営のひどい状態で、工員が製品を盗む、冬に材料を燃やして暖を取る、工場内で大小便をするといったことが日常茶飯事だったという。そんな工場に徹底した規律を植え付け、品質とサービスを重視したビジネスモデルを構築し、瞬く間に中国を代表する企業に育て上げた。

 そうした経営手腕だけでも、敬服に値する。張氏は創業当初、日本企業の経営を徹底して学んだとされ、中でも松下幸之助氏に関する著作はほぼすべてに目を通していると聞く。日本で「経営の神様」と呼ばれる松下氏だが、同じ電機メーカーの創業者としての実績は、張氏も劣らない。製品の開発製造という「川上」から、地域の系列販売店に代表される「川下」まで、自社で抱えるビジネスモデルも、かつての松下電器産業と重なる。

松下幸之助氏と張瑞敏氏には、共通項が多い

 私は、松下氏のことは直接存じ上げない。活躍した時代も国も違い、ましてや故人であるから、張氏と比較することは適切ではないかもしれない。だが取材を終えた今、私の胸に去来する思いは、「松下氏が張氏と同じか、またはそれ以上に素晴らしい経営者であったならば、ぜひ、何としてでもお会いしてみたかった」というものだ。

コメント1

「ハイアール」のバックナンバー

一覧

「中国の「松下幸之助」」の著者

中川 雅之

中川 雅之(なかがわ・まさゆき)

日本経済新聞記者

2006年日本経済新聞社に入社。「消費産業部」で流通・サービス業の取材に携わる。12年から日経BPの日経ビジネス編集部に出向。15年4月から日本経済新聞企業報道部。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

日経ビジネスオンラインのトップページへ

記事のレビュー・コメント投稿機能は会員の方のみご利用いただけます

レビューを投稿する

この記事は参考になりましたか?
この記事をお薦めしますか?
読者レビューを見る

コメントを書く

ビジネストレンド

ビジネストレンド一覧

閉じる

いいねして最新記事をチェック

日経ビジネスオンライン

広告をスキップ

名言~日経ビジネス語録

グローバル市場でいい仕事をしたければ、まず「世界に通用する見識」を磨くことだ。

中谷 巌 「不識塾」塾長、一橋大学名誉教授