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80分の1の希望

危機を突破する「地味経営」の底力

2014年3月28日(金)

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 「先進経営」という言葉で、どんな農家を思い浮かべるだろうか。IT(情報技術)や企業会計に精通し、行政や他産業の人と渡り合う。ここ数年でそういった人々が登場し、農業への一般のイメージを高めてきたことは間違いない。

 ただ実際の現場で農業を支えているのは、いい意味でもっと地味で、“野心的”には見えない人も少なくない。茨城県龍ケ崎市で100ヘクタールを耕作する若手農家、横田修一もそうした一人だ。

「先進経営」でくくれない「地域志向」

横田修一さんの横田農場は昨年、農林水産祭天皇杯を受章した

 「僕は内向き。地域志向です」。取材で海外展開について聞くと、横田はこう答えた。ここで「内向き」というのはけっして消極的な言葉ではない。彼のもとにいずれ集まるであろう水田は400~500ヘクタールにも達する。日本の農地の平均が2ヘクタールなのと比べると、途方もない巨大経営だ。

 強みは面積だけではない。複数のコメを時期をずらして作るため、100ヘクタールを耕作するのに田植え機とコンバインがそれぞれ1台ずつで済む。販売は農協を通さない直販。自社で作った米粉をケーキやクッキーに加工するなど「6次産業化」も進めている。

 形だけみれば、まさにメディアがよく取り上げる先進経営だ。だが横田農場をその一言だけでくくってしまう気になれないのはなぜだろう。

 コスト削減を例にとってみよう。すでに面積は100ヘクタールに達し、さらに年々拡大し続けている。すると、大規模化の効果を発揮するには粗放型経営が視野に入ってくる。ようは田んぼの四隅にていねいに苗を植えたりせず、雑草も支障がない範囲なら放っておく。価格競争力のある海外の小麦やトウモロコシはふつうそうやって育てる。

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「80分の1の希望」の著者

吉田 忠則

吉田 忠則(よしだ・ただのり)

日本経済新聞社編集委員

1989年京大卒、同年日本経済新聞社入社。流通、農政、行政改革、保険会社、中国経済などの取材を経て2007年より現職。2003年に「生保予定利率下げ問題」の一連の報道で新聞協会賞受賞。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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