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「ラクダ色の肌着」が復活?先端技術の流行が遠因で先祖返り

「軽量・薄手」の保温肌着ブームはそろそろピークアウト

2014年3月26日(水)

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 暑さ寒さも彼岸までというが、今年は春分の日に寒波が来たもののそのあとは気温が上昇しすっかり春らしい陽気となった。長期予報を見てもこのまま春に突入しそうである。

 そんな中、肌着メーカーはそろそろ今秋冬向け商品の展示会を開始しており、今月と来月がその展示会のピークである。秋冬向けの商材の目玉は各社とも保温肌着である。

 ユニクロのヒートテックで一躍注目を集めた分野だが、2013年秋冬商戦については各社とも伸び悩んだ。変わって数字を伸ばしたのは厚手起毛素材を用いた肌着である。「軽量・薄手」の保温肌着ブームはピークアウトを迎えたと推測される。

 ユニクロのヒートテックを代表とする防寒機能肌着を総称して通常「保温肌着」とか「保温インナー」と呼ぶが正しくは「発熱肌着」である。人体が発散する水蒸気を吸着して繊維が発熱するという原理で温かさを感じさせるというシステムである。

 温かさの感じ方には個人差があり「すごく温かい」という人もいる一方で、「世間で言われているほどの温かさは感じない」という人も存在する。また吸水発熱のため、汗をかけばかくほど肌着が発熱しやすいことから、逆に「暑くなりすぎて不便だ」という人もいる。

 また体表の水蒸気を吸着することから、カサつくとか乾燥するとかの肌のトラブルを訴える人も多かった。

 さて、そういう軽量・薄手の「発熱肌着」だが、2013年秋冬商戦はやや陰りを見せた。グンゼは「ホットマジック」という「発熱肌着」を販売しているが、昨年秋冬の商況は出荷ベースで前年比90%前後に終わったという。反対に伸びたのが同じブランド内にある厚手肌着ライン「スーパーストレッチ」だった。生地は通常の「発熱肌着」よりも分厚く、肌に当たる面は起毛処理がしてあり、触っただけで温かさが感じられる。

 実は肌着メーカー各社はすでに昨年春の時点で「軽量薄手肌着ブームは終わる」と見て、2013秋冬向け商材に厚手肌着を強化しており、その見方は的中したといえる。

 百貨店向けの高額肌着を得意とするアングルは2013年秋冬向けとして厚手生地にウールを混ぜた肌着や綿100%の厚手生地肌着などを提案していた。また量販店向け肌着メーカーのアズも2013年秋冬企画ですでに厚手生地の防寒肌着を投入している。

 話は横道にそれるが、通常、繊維・アパレル業界においては大雑把にいうと「百貨店・専門店向け=高価格品」、「量販店=低価格品」という具合にすみ分けられている。で、「高価格品=国産」、「低価格品=アジア産」という構図である。もっとも近年、衣料品の国産比率は低下し続けており、現在では数%程度にまで落ち込んでいる。そのため、けっこうな高価格品まで中国製が増えているのが実情ではあるが。

グンゼの厚手防寒肌着「スーパーストレッチ」。2014年秋冬向け商品

 アズは量販店向け肌着メーカーであるにもかかわらず、国内に自家工場を3つも維持している。そういう意味では高付加価値を持った会社といえるが、残念ながら業界内でもそういうことはあまり知られていない。

 そのアズは、2013年秋冬企画ですでに2倍の生地の厚さと膨らみ感を持ちながら、従来の薄手肌着と同等の150グラムという軽さのハイバルキーアクリル素材の防寒肌着を投入している。

 すでに3月上旬に今秋冬向け商品の展示会を終了しているグンゼは、防寒肌着の機能性のポイントを「発熱」から「保温」へと変更している。これまでの「吸水発熱」素材による温かさではなく、冷たい外気を遮断することで「保温」しようという発想を打ち出している。その1つが先ほども述べた厚手肌着ライン「スーパーストレッチ」であり、「ホットマジック」ではクラボウと共同開発した独自の中空糸「エアマスター」を使用した保温肌着を打ち出す。

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「「ラクダ色の肌着」が復活?先端技術の流行が遠因で先祖返り」の著者

南 充浩

南 充浩(みなみ・みつひろ)

フリーライター、広報アドバイザー

1970年生まれ。洋服店店長を経て繊維業界紙に記者として入社。その後、編集プロダクションや展示会主催業者などを経て独立。業界紙やウェブなどに記事を書きつつ、生地製造産地の広報を請け負う。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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