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男女の意識、壁は日本と同じだった

2014年4月2日(水)

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ブリュッセルの街角。2月のブリュッセルは暖かかった

 2月の大雪の東京を発ち、パリ経由でブリュッセルに着くと拍子抜けするほど暖かかった。聞けば欧州は今年暖冬なのだとか。

 取材を始めてみると、ここでも拍子抜けすることが度重なった。女性役員クオータ制を導入するというからには、かなりの意識改革が進んでいるはずと思いきや、課題を聞くと日本の現状とほぼ重なるのだ。男女の意識、企業の組織文化、男女問わずのワークスタイルを改革しなければならない…日本には独自の企業文化がある、日本は意識改革が遅れているとさんざん言われてきたが、欧州も日本も問題の根っこは実は同じだったことに改めて気づかされた。

 「ママもっと自信をもって。昇進をめざしたほうがいいよ」

 欧州委員会で働くキャリア女性は、あるとき12歳になる息子からこう言われてはっとした。最初に民間企業に入るとき、面接で女性マネジャーから「妊娠はしていないわよね」と念押しされた。欧州委員会に転職してからは、大きなプロジェクトが動いている時期には夜中の3時まで、加えて週末も働くこともあったが、なかなか昇進はしなかった。

 「実は欧州委員会も男社会、何か外圧がないと女性はなかなか昇進しないのよ」

 と小さな声で言う。専門官としてバリバリ働き、二人の子供も夫もいて、さらに付け加えるなら女優のような容姿に恵まれていても、子供から励まされないと自分に自信が持てない状況にあったのだ。

 女性は男性に比べて自尊感情が低く、これが管理職昇進の妨げのひとつになっているといわれる。世界的ベストセラーとなった『リーン・イン』で、フェイスブックCOOのシェリル・サンドバーグ氏もまた「内なる障壁」に悩まされてきたと告白している。「私たち女性は大望を掲げようとしない。それは自信がないからでもあるし、自ら名乗りを上げようとせず、一歩踏み出すべきときに引いてしまうからでもある」※。

※『リーン・イン』(2013年、日本経済新聞出版社刊、16ページ)

 ハーバード・ビジネススクールでMBAを取り、経営コンサルタント会社マッキンゼーや世界銀行でキャリアを積み、世界的IT企業の経営者となったサンドバーグ氏、また日本でいうなら霞が関のキャリア官僚といった立場のフランス人の欧州委員会専門官が「自分に自信を持てない」なら、いったいどんな女性が自信を持てるというのだろう。

 欧州委員会の幹部もよく訪れるというブリュッセルのイタリアンレストランでランチを共にしながら、思わずため息をついてしまった。

コメント6件コメント/レビュー

リーン・インも読み、女性の社会進出やジェンダーに関しては米国も日本と同じなんだなあと、なんだか安心したようながっかりしたような思いでしたが、欧州でも同じなんですね。女性の社会進出推進への反対意見として「生物的に女性のほうが子育てにむいていて、男性のほうは向かないんだから、生き物としての役割に逆らってもしょうがない」みたいな話が出てきますが、世界には女系の国・地域もありますよね。男性が家に、女性が外で働いているって環境もこの世にはあるわけで、そういうのを見てると生物学的に子育てが向いている性・外で働くほうに向く性っていうのはやっぱり人間による後天的な価値づけでしかないと思います。人が作ったものなんだから変えようがある。変化には長い時間はかかるんでしょうけど、意識し努力しつづけたいものです。(2014/04/02)

「ここが間違い、女性の攻め方」のバックナンバー

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「男女の意識、壁は日本と同じだった」の著者

野村浩子

野村浩子(のむら・ひろこ)

ジャーナリスト・淑徳大学教授

日経ホーム出版社(現日経BP社)で「日経WOMAN」編集長、女性リーダー向け雑誌「日経EW」編集長などを歴任。日本経済新聞社・編集委員などを経て、2014年4月から、淑徳大学人文学部表現学科長・教授。財政制度等審議会委員など政府審議会委員も務める。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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リーン・インも読み、女性の社会進出やジェンダーに関しては米国も日本と同じなんだなあと、なんだか安心したようながっかりしたような思いでしたが、欧州でも同じなんですね。女性の社会進出推進への反対意見として「生物的に女性のほうが子育てにむいていて、男性のほうは向かないんだから、生き物としての役割に逆らってもしょうがない」みたいな話が出てきますが、世界には女系の国・地域もありますよね。男性が家に、女性が外で働いているって環境もこの世にはあるわけで、そういうのを見てると生物学的に子育てが向いている性・外で働くほうに向く性っていうのはやっぱり人間による後天的な価値づけでしかないと思います。人が作ったものなんだから変えようがある。変化には長い時間はかかるんでしょうけど、意識し努力しつづけたいものです。(2014/04/02)

子のない夫婦であれば,性差による違いをなくすことは可能だろう。しかし,妊娠したとたん,そこにはホモ・サピエンスとしての役割分担が重くのしかかる。女性は妊娠・出産・育児に適した生理的機能を有している。妊娠・出産までは社会制度の工夫で吸収可能だろうが,育児に関してはどうだろう?昨今の児童虐待の遠因に,幼児に愛情を注がれなかったと言うことはないだろうか?人間以外の動物でさえ,野生では育児できるのに動物園生まれは育児が苦手という例は多数ある。授乳についても,搾乳ではスキンシップは確保しづらい。  現在,地球上には過剰なまでにホモ・サピエンスが増えてしまった。あえて自然の摂理に対抗するとすれば,子を持たない権利も認められて良いのではないか。人口は減って当然,それで良いではないか。人口減少がなぜ認められないのだろう?(2014/04/02)

男も女も人よりも仕事が早くて成果が出せる優秀な人は、短い時間の労働で済むような制度設計が有用かと思う。自分は幼児を子育て中で、全く残業しないため残業代ゼロだが、周囲の同僚よりたくさんの仕事をして成果も出している。ゆっくり仕事をすれば金銭的に報酬を増やせるがそれはできないわけである。せめて時間を報酬としてもらいたい。1日6時間労働にしてほしい。(2014/04/02)

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夢の実現にあたっては強く「念ずる」。そうした心構えを支えにビジネスの世界の荒波を渡ってきました。

後藤 忠治 セントラルスポーツ会長