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さらば「下請け」、アジアで自立する町工場

中小だからこそ活路あり

2014年4月1日(火)

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 成長著しいアジア市場を取り込もうと、日本企業は「アジア重視」の旗を振り続けてきた。だが、それは日本人発想の「現地化」ではなかったか。期待していた成果を本当に得られているだろうか。

 本誌は提言する。今こそアジアを母国市場と捉え直し、「アジアファースト」とも言うべき事業構造に転換すべきだ。それができなければ、変化の激しい環境に跳ね返される。

 ここでは日経ビジネス3月31日号の特集「アジアファースト」と連動し、アジアファーストに舵を切り、成果を上げている企業の事例を紹介する。

 今や、「アジアファースト」は、従業員数が10人、20人ほどの町工場にまで広がっている。取引先企業の海外移転や内需の縮小で苦況を強いられている町工場にとって、アジア進出は生きるか死ぬかの大勝負だ。

 東京都墨田区で刻印機を製造する東京彫刻工業も、そのうちの1社だ。今年で創業95年。かねて金属製の自動車部品などにシリアルナンバーを打つための刻印機を製造、販売してきた。

 現社長の花輪篤稔氏は3代目。その花輪社長は2011年、家族を連れて香港へ移住した。アジアで社長自らが采配を振るい、日本はベテランの従業員たちが守っている。

 同社の刻印機事業は、自動車向けなどの一定の需要が存在するとはいえ、仕事量は減少傾向にある。値上げで売上高を維持しているのが実情だ。さらに、ドットマーカー方式やレーザー方式と呼ばれる新型の刻印機が市場シェアを拡大している。

 東京彫刻工業が手掛けるのは従来型の刻印機のみ。花輪社長は1999年に入社すると、ほどなくして「このままでは生きていけなくなると感じた」と言う。

新商品の開発に成功するも、コスト合わず

 先代の父を支えながら、花輪社長は新型のドットマーカー方式の刻印機開発に着手した。2001年のことだ。しかし、この開発は思った以上に時間を要した。

 同じ刻印機ながら、東京彫刻工業が手掛ける従来型とは技術が全く異なるものだからだ。自前で開発できない部分は、外注したり、エンジニアと顧問契約を結んだりして補った。しかも、2000年代は国内の自動車産業が活況だった。日々の仕事に追われながら、わずかな時間を捻出して開発に充てた。

 当時は、ちょうど米アップルのデザイン性に世界が釘付けになった時期だ。2002年には携帯音楽端末「iPod」、2007年にはスマートフォン「iPhone」が発売された。

 「開発力で大企業に劣る町工場が商品力を高めるには、デザインしかない」。そう考えた花輪社長が目指したのは、ポータブル式のスタイリッシュな小型刻印機だった。

東京彫刻工業が自社開発した小型刻印機「MarkinBOX」。カラーは6色。価格は約50万円

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「アジアファースト」のバックナンバー

一覧

「さらば「下請け」、アジアで自立する町工場」の著者

山根 小雪

山根 小雪(やまね・さゆき)

日経ビジネス記者

日経コミュニケーション、日経エコロジーを経て、2010年1月から日経ビジネス記者。エネルギーを中心に、自動車や素材など製造業を担当する。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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