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年をとっても、脳は成長できる

山中伸弥教授と野田秀樹氏が“細胞”を語り尽くす(その4)

  • 崎谷 実穂

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2014年4月4日(金)

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 人間は、生まれた後の努力や経験、置かれた環境によっても、変わることができる。そのメカニズムの主役となるのが「細胞」だ。細胞は「体を構成する部品」と捉えられることが多いが、近年の研究ではそうでないことが明らかになってきた。1つの自律した生命体のように、自ら周りを探り、状況を判断し、自らを変化させているダイナミックな存在なのだ。細胞の中には、我々の経験を反映する仕組みが隠されている。

 NHKでは、最新の細胞研究を紹介する「人体 ミクロの大冒険」を3月29日から4回にわたって放送する。番組中では、iPS細胞の研究でノーベル賞を受賞した山中伸弥教授と劇作家・演出家・役者の野田秀樹氏が“細胞”について対談する。

 日経ビジネスオンラインでは、番組で紹介できなかった対談のすべてを掲載する。今回は私達の学ぶ力の主役となる脳神経細胞の仕組みに迫る。脳神経細胞の活性化は老いても可能だ。(今回のゲストは葉加瀬太郎氏)

神経細胞の腕のつながりが“学び”を生む

マウスの脳を1000分の1の薄さでスライスし、神経細胞ごとに違う色で塗り分けた(写真上)。これを積み重ねると、神経細胞が姿を現す(写真中)。神経細胞の腕ともいえるスパイン同士がつながると電気信号が通る(写真下)

 脳の実態は今まで深い謎に包まれていた。その謎を解き明かしつつあるのが、ハーバード大学のジェフ・リヒトマン博士だ。博士はマウスの脳を30ナノメートル、髪の毛の太さの1000分の1の薄さでスライスし、電子顕微鏡で撮影。神経細胞ごとに違う色で塗り分けていった。200枚のスライスを積み重ね、脂肪などの余計な部分を取り除くと、隠れていた神経細胞が姿を現す。すると、全部で11本の神経細胞が複雑に絡み合っていることがわかった。

 神経細胞は単体でも非常に複雑な形をしている。球状の物体が神経細胞の本体、細胞体。そこから樹の枝のように細かく分かれ、広がっているのが樹状突起。その樹状突起からとげのようにつきだしているのがスパイン。いわば、神経細胞の腕だ。一つの神経細胞に、およそ1万本の腕が付いている。このスパインこそが、私達の学ぶ力を担っている。新しいことを経験し、学習し、記憶しようとする背後ではスパインが周りの神経細胞とつながろうとしている。つながった瞬間、そこに電気信号が通る。スパインが新たなつながりをつくることこそ、私達が学ぶということなのだ。

 カナダのブリティッシュコロンビア大学の研究では、200人の赤ちゃんにヒンディー語の2種類の「タ」の発音を聞かせる実験をした。私達が聞くと同じ音に聞こえるが、10カ月未満の赤ちゃんは90%以上の正答率でこの聞き分けができるという結果が出た。

コメント1件コメント/レビュー

私も番組を見て感じたのは、脳は大人になって鍛えることはできるものの、そのキャパシティーは幼児期の教育で決まってしまう、ということだった。そうだとすると、生後すぐから保育園に預けても子供の成長には影響はないとする女性論者はどう受け止めるのだろうか。(2014/04/04)

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私も番組を見て感じたのは、脳は大人になって鍛えることはできるものの、そのキャパシティーは幼児期の教育で決まってしまう、ということだった。そうだとすると、生後すぐから保育園に預けても子供の成長には影響はないとする女性論者はどう受け止めるのだろうか。(2014/04/04)

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