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がんこフードサービス

  • 西村 崇=日経情報ストラテジー

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2014年4月9日(水)

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 和食店の店長を経てデータサイエンティストへ─。関西を中心に、寿司店や和食店など約90店舗を展開するがんこフードサービス(大阪市淀川区)には、異色の経歴を持つ本部社員がいる。業務改革本部営業推進部の浅川智之係長だ。

がんこフードサービスの浅川智之業務改革本部営業推進部係長は、和食店の店長経験を持つ。本部に移り店舗設計のシミュレーションを手掛けている(写真:福島 正造)

 浅川係長は2012年9月まで、懐石料理や鍋物、寿司を提供する和食店の1つ、がんこあべのルシアス店の店長を務めていた。大阪の天王寺駅・阿部野橋駅エリアの中心にあり、50人ほどの宴会予約にも対応できる大型店を切り回した後に、同年10月に本部に異動。店長経験を買われ、外食産業では異色なテーマでデータサイエンスに挑んでいる。

 そのテーマとは、実際の注文データを使った調理場業務のシミュレーションだ。オーブンやフライヤー、ガスコンロといった機材を備えた仮想的な調理場をPC上に再現し、人員を配置したうえで、1日分の実際の注文データを投入。注文が相次ぐ時間帯でも調理場の作業が滞らないか、調理機材が稼働していないムダがないかなどをチェック。新店舗や改装店舗の調理場設計に生かす。

 シミュレーションでは、開店から閉店までに実際の店舗で受け付けた注文データを使う。宴会シーズンなどの繁忙期には1日で最大600件にもなる。それに150件程度の繁忙期以外の日など、複数パターンの1日の注文データを、店舗システムから取り出してシミュレーションを行う。

実データ600件でシミュレーション

 多店舗展開を進める外食チェーンの多くは、顧客数や注文数など「需要」の予測に取り組んでいる。一方で「供給」の科学的な予測は遅れていた。ガス台や調理台など調理機材の数やレイアウトは、熟練設計士が、経験を基に決めていく。ただし調理機材の数や配置が実際の注文数に見合っているかどうかは、これまで確かめる術がなかった。

 そこでがんこフードサービスは、供給を予測する調理場業務のシミュレーターを作り、実際の注文データを使って分析。最適な調理場の設計に生かすことにした。その結果を参考に無理なく効率的な店舗側の供給体制を作る。それが実現すれば、「顧客・従業員・経営者の3者の満足度を高められる」と、がんこフードサービスでCIO(最高情報責任者)を務める新村猛専務取締役は語る。

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