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正統なスーツはチャコールグレー!?

就職活動で“黒のスーツ”は本来はありえない

2014年4月16日(水)

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 何カ月か前、「今の大学生のリクルートスーツは黒ですよ」と聞かされて驚いたことがあった。筆者が大学生だった20年前のリクルートスーツは紺だったからだ。はて?いつの間にスーツの色が変わったのだろうか?

 その後、いろいろと気になって調べてみると「大学の就職課でも黒を勧められる」とか「紳士服チェーン店でもリクルートスーツには黒をお勧めしている」という話を小耳にはさんだ。当コラム担当の編集者によると、「数年前からそうなっていますよ」とのことだ。だが、なぜ「黒のスーツ」が日本ではこれほど市民権を得たのか理由はわからない。個人的には「冠婚葬祭にも着られてお得だからだろうか?」程度の理由しか思いつかないでいる。

 大学生だったころ、就職活動をしている学生全員が一様に紺のスーツを着て、練り歩くさまを見てなんとなく「異様だな」と感じた。まあ、中学校や高校の制服みたいなものかと考えた。

 筆者は、なんとなく紺のスーツを新調するのがいやで、成人式のときに買ってもらったスーツで就職活動を行った。ミドルグレーをベースに茶色を混ぜたような色である。たぶん、今ではこんなスーツは売ってないが、ツープライススーツショップも存在しない当時は、ロードサイドの「青山」だか「はるやま」だか(AOKIは当時関西にほとんど存在しなかった)に行くほかなかった。そこで買ったのが、茶色がかったグレーのスーツである。

 バブル崩壊直前か直後くらいの就職活動であったのとそのスーツのせいでもあったのか、まったく内定がもらえず、唯一内定をもらえたのが量販店の子会社の低価格衣料品販売チェーン店だった。以前も書いたことがあるかもしれないが、筆者はその会社に就職するまで衣料品に興味を持ったことがなかったし、ファッションにも興味はなかった。就職してから衣料品とファッションのことを勉強した。おそらく仕事が絡んでいなかったら今でも興味がなかったままだった可能性が高い。

 就職してから洋服のあれこれについて自己流で勉強したのだが、スーツのことについても興味を持って調べてみた。なんでも欧米に準拠すれば良いというものではないが、欧米におけるスーツのルールと、我が国のビジネスマンのスーツのルールは大きく違うということはわかった。

 以前にも書いたが、白い靴下はビジネススーツにはNGである。けれども、我が国ではビジネススーツに身を包んで白い靴下を履いているオジサマをけっこう見かける。今は白い靴下がトレンドに浮上しているので、それを取り入れた着こなしなのかもしれないが、そういう白い靴下のオジサマは20年前から存在した。まさか20年前から現在のトレンドを先取りしていたわけでもないだろう。

 メンズのビジネススーツはだいたい紺系、グレー系、黒、ベージュを含めた茶系の4系統の色しかない。あとは無地なのかストライプやチェックなどの柄物なのかの区別しかない。柄物と言ってもそれほど大きい柄物はない。遠目から見ればほとんど無地に見える小柄ばかりである。無論、柄物よりも無地の方がフォーマルに適している。

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「正統なスーツはチャコールグレー!?」の著者

南 充浩

南 充浩(みなみ・みつひろ)

フリーライター、広報アドバイザー

1970年生まれ。洋服店店長を経て繊維業界紙に記者として入社。その後、編集プロダクションや展示会主催業者などを経て独立。業界紙やウェブなどに記事を書きつつ、生地製造産地の広報を請け負う。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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