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もうすぐに来る?“0円スマホ”時代

誰が「格安スマホ」で消費者の懐に入り込めるか

2014年4月25日(金)

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 今月4日、イオンが月額2980円の格安スマホを売り始めた。2週間後、ビッグカメラが2830円で追随し、ヨドバシカメラも計画中らしい。おそらく、もっといろいろ出てくるだろう。

 こうした格安スマホは、流通業者による「PB(プライベート・ブランド)商品」、つまり「大手ブランドより品質は劣るけどすごく安い」、というお買い得商品の一種と考えられる。

 流通のPB商品は、当初はお菓子やサラダオイルから始まり、最近は自転車や家電製品などに広がった。それがついにスマホに及んだといえる。だから売るほうも買うほうも、“安さ”に着目する。マスコミも既存の大手携帯3社に与える価格破壊の可能性をしきりに解説する。

 確かに格安スマホの出現は、大手携帯3社の寡占構造や高値安定の構図を変えて行くだろう。だが、私は格安スマホが流通業にもたらす衝撃は、それ以上に大きいとみている。なぜなら電子取引の約4割(年間1.3兆円)がスマホ経由になっている。スマホは人々のポケットの中の店舗である。流通業にとってスマホ戦略は、街中店舗の出店戦略と同等の、いやそれ以上の重要な戦略課題になると思う。

 流通業にとって、格安スマホとは、もはや“商材”、つまり売り物ではなく、“売り場”である。つまり、生き残りに不可欠な新業態(流通チャネル)、なのだ。

“0円スマホ”の予感

 なぜスマホは、“売り場”なのか。通常は一人が一台の端末機材を持ち、それと長く付き合う。その端末経由で電子取引もメールもする。だからスマホは、行きつけの近所のモールや最寄り駅にも似た安定的な地位を得る。

 ただし、今のところスマホは、どの機種、どのキャリア(携帯会社)でも、画面の構成は同じだ。どのサイトにも自由にいける。機種やキャリアで特定の電子モールに誘導されることも、勝手にCMが出てくることもない。きわめて中立的な存在である(コンテンツ・フリー)。しかし、これからは違ってくるかもしれない。消費者が納得しさえすれば、流通業者がスマホの料金を超格安、あるいは“0円”にするのと引き換えに、自社サイトやCMに優先的に誘導する仕組みが作れる。

 たとえば、“0円スマホ”の電源を入れると自動的に流通企業のポータルサイト(電子モール)が立ち上がる。あるいはポータルが初めからヤフーと流通業者の共同サイトになっている。グーグルなど他社のブラウザーやヤフーやアマゾンのサイトにはそこを経由して入る・・・といったことが起こりうる(筆者の勝手な想定でしかないが)。もちろんアマゾンや楽天などのサイトでもモノは買える。だが電子取引のサイトの事業者は必ず電子モールにコミッションを払う・・といったビジネスモデルが成立しうる(細かいところはさておき)。

 もし、これが実現したらすごい。顧客一人ひとりのポケットの中に自社のショッピングモールを建設するのに等しいのだから。

コメント5件コメント/レビュー

0円スマホなんて冗談じゃない。その勝手なキャンペーンのせいで、既存のユーザーにばかり負担がくるんですよ?そんなに既存の客をカモにしたいのなら、スマホなんて絶対に使いません。SIMフリー大歓迎です。今の端末はもう変えたくありません。(2014/04/25)

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「もうすぐに来る?“0円スマホ”時代」の著者

上山 信一

上山 信一(うえやま・しんいち)

慶応義塾大学総合政策学部教授

1957年大阪市生まれ。京都大学法学部卒。米プリンストン大学公共経営学修士。旧運輸省、マッキンゼー(共同経営者)を経て現職。専門は経営戦略と行政改革。九州大学ビジネススクール客員教授。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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記事のレビュー・コメント

いただいたコメント

0円スマホなんて冗談じゃない。その勝手なキャンペーンのせいで、既存のユーザーにばかり負担がくるんですよ?そんなに既存の客をカモにしたいのなら、スマホなんて絶対に使いません。SIMフリー大歓迎です。今の端末はもう変えたくありません。(2014/04/25)

ガラケー主流時代から、画面を見ながらキーを打つしか時間を使えない人(すなわち「ア○」)をみて、馬鹿の介護器具だとみなしてきました。スマホも同じでしょう。この言葉も間抜けさ満載で、テレビから聞こえてくるとあきれます。ちなみに、漢字で書けば「済呆」でしょうか。(2014/04/25)

ガラケー族がスマホに移行しないのは、維持費の問題もさながらバッテリーが丸1日持たないハードの問題と、2年縛りを嫌うなど不透明な競争ルールを嫌っている要因の方が大きいと思いますよ。充電器を持ち歩けば済むという考え方もあるが、旅行に行く時のデジカメじゃあるまいし、これだけ技術が発達しているのにバッテリーが1日持たないことの方に中高年は素朴な疑問を感じている。家に帰るなりいきなり充電しはじめる若手世代を、中高年世代は見苦しいと冷たい目で見ていることをご存じですか?(2014/04/25)

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