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ワイン文化を支える欧米の富裕層とオークション

オークションハウスの情報力はCIA並み?

2014年5月9日(金)

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 前回は、資産としても扱われ、高値で取引されるプレミアムワイン(ファインワイン)の話をしました。今回は、プレミアムワインが、欧米で資産として扱われている背景や、そうしたことを可能にしている“仕組み”について、詳しく紹介していきたいと思います。ここで重要な役割を担っているのが、クリスティーズやサザビーズなどのオークションハウスです。

クリスティーズで開かれたワインのオークション

 ワインは、銘柄、管理、来歴がしっかりしていれば“売却できる”資産になります。値上がりした場合に売却するのはもちろん、万が一、自分が死亡した場合でも残された家族が売却する事もできます。財産や保険として買っておくことが可能なわけです。

 4月半ばの日経新聞の夕刊に「マンU名将のワイン競売へ」という記事が載りました。

 サッカーのマンチェスター・ユナイテッドを長年率いた名将、アレックス・ファーガソン前監督のワインコレクションの一部が、5~6月に香港とロンドンで競売に掛けられる。競売大手クリスティーズが明らかにした。

 ファーガソン氏は大のワイン好きとして知られる。出品されるのは約5000本に上り、総額で300万ポンド(約5億1千万円)以上の価値があると推定されている。

 監督も引退し、欧州の景気も上向きつつあるというタイミングもあり、コレクションしていたワインを手放すことを決断したのでしょう。こういったことは、欧米の資産家ではごく普通に行われていることです。

 不動産も株価もその時の景気によって相場が左右されますが、ワインはより敏感に景気に反映される資産と言えます。供給と需要によって大きく市場価格が変化します。今までの歴史を見ますと、いつの時代でもその時の経済大国がワインを大量に消費していました。ワインは世界共通の飲み物ですので、その時代の経済大国にワインを高値で売却する事が可能です。もちろんワインは飲み物ですので、自分で飲むと言った選択技も持てます。これもワインを持つ魅力の一つと言えるでしょう。

アメリカはワインを売るルートがいくつもある

 先ほど触れたファーガソン元監督のワインは、大手オークションハウスのクリスティーズを通して競売(オークション)にかけられます。5月24日に香港で、6月5日にロンドンで開催予定です。ワインを売却するには、「売る場(市場)」が必要になりますが、欧米ではオークションがとても重要な役割を担っているのです。

 日本で、手持ちのワインを売却したいとなると、現実問題としては、知人などに買ってもらうか、ネットオークションで売るくらいしか手段がありません。アメリカでは、買ったワインを長年寝かしておき、それを売れる場(=再流通市場)が整っています。その最も有力な選択肢がクリスティーズやサザビーズなどのオークションハウスです。前回紹介したように、オークションで希少なワインを購入するのが、ワイン好きや資産家層の共通の認識となっています。

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「ワイン文化を支える欧米の富裕層とオークション」の著者

渡辺 順子

渡辺 順子(わたなべ・じゅんこ)

プレミアムワイン代表取締役

2001年からクリスティーズでワインオークションに携わる。クリスティーズでアジア人初のワインスペシャリストとして活躍。オークション文化、ワイン文化を日本に広めている。アメリカソムリエ協会・ソムリエ認定

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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