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勝沼産「アルガブランカ」が世界のワイン通を虜にする理由

ブランド作りは終わりのない挑戦

2014年5月26日(月)

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左がアルガブランカ・ピッパ 右がアルガブランカ・ブリリャンテ。美しいラベルデザインは綿貫宏介氏によるもの

 第1回の当コラムで、多くの日本企業がラグジュアリーブランドを作るのを苦手としている背景について説明した。一方、日本には今後日本発のラグジュアリーになり得るダイヤモンドの原石のようなブランドも存在する。「輝き続けるブランドの本質」第3回の今回は、そのような素質を持ち既に世界に向けて輝き始めている一軒のワイナリーをご紹介したい。山梨県甲州市勝沼町にある勝沼醸造とそのフラッグシップブランドであるアルガブランカだ(写真)。 勝沼醸造は1937年の創業以来、日本が誇る葡萄の一大産地である勝沼に根ざし、葡萄の栽培からワイン醸造までを一貫して手掛けるワイナリーである。

「世界をマーケットに最高品質のワインを」

 勝沼醸造がワイナリーとして大きく飛躍したのは、現在代表取締役を努める有賀雄二氏が継いでからである。有賀は当初より志高く、世界をマーケットに日本の風土を生かした最高品質のワインを作りたいと考えていた。

 そのために、1990年頃より、カベルネソーヴィニヨン、メルロー、シャルドネといった欧州系品種を自社畑に植え、国際標準のワイン作りに取り組み始めた。一方で、日本古来の葡萄品種である甲州を用いたワイン作りにも情熱を捧げ、逆浸透膜濃縮装置や氷結濃縮法の導入など、他社に先駆けユニークな新技術を導入し、イノベーティブな製法で高品質な甲州ワイン作りに取り組んできた。

 そんな勝沼醸造に転機が訪れたのは、2003年、2004年に連続で国際ワインコンテストであるフランス醸造技術者協会主催の「ヴィナリーインターナショナル」にて、自社の甲州ワインが銀賞を受賞したことにある。その後、イギリスやスロベニアのワインコンクールでも受賞を重ね、「品質に対する大きな自信となった」と有賀は自社の白ワインに対する自信を深めていく。

 そして、この中で有賀はブランドの方向性を決める上で、大きな決断をする。それは、甲州を使った白ワイン作りに特化し、甲州で世界で勝負するというものだ。ワイン業界にて、市場でポピュラーな赤ワインではなく白ワインに絞り、かつマイナーな国産品種で勝負することは、覚悟の要る決断である。

 第1に、日本で生産する葡萄の中では、甲州が世界のマーケットで受け入れられるポテンシャルが高いと考えていたことにある。カベルネソーヴィニヨンやシャルドネのような国際品種でワインを造ることも方向性の一つであるが、世界中で作られている中で、あえて生産コストが高くつく日本でそれらを作り、世界のマーケットで受け入れられるコストパフォーマンスのものを作るのは容易ではない。

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「輝き続けるブランドの本質」のバックナンバー

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「勝沼産「アルガブランカ」が世界のワイン通を虜にする理由」の著者

福田 稔

福田 稔(ふくだ・みのる)

ローランド・ベルガーP

慶応義塾大学商学部卒、欧州IESE経営大学院経営学修士(MBA)。大手ITコンサルティング会社を経て現職。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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