• BPnet
  • ビジネス
  • IT
  • テクノロジー
  • 医療
  • 建設・不動産
  • TRENDY
  • WOMAN
  • ショッピング
  • 転職
  • ナショジオ
  • 日経電子版

寄付集めにも必勝セオリーがあった

クラウドファンディングの分析から分かったこと

2014年5月2日(金)

  • TalknoteTalknote
  • チャットワークチャットワーク
  • Facebook messengerFacebook messenger
  • PocketPocket
  • YammerYammer

※ 灰色文字になっているものは会員限定機能となります

無料会員登録

close

 米国人は多額の寄付をすることで知られる。今年2月11日のCNNの記事によると、フェイスブックのマーク・ザッカーバーグ最高経営責任者(CEO)夫妻は、2013年の1年間に約10億ドル相当の株式(1千億円以上の価値)を寄付した。

 去年アメリカで最も多額の寄付をした人々50人の寄付額を合計すると77億ドル(約7850億円)にもなる。ちなみに、2013年のカンボジアの名目国内総生産(GDP)は約156億ドルだった。アメリカで最も寄付額が高い50人の寄付の総額は、カンボジアの名目国内総生産(GDP)の約半分に相当する。

高所得でなくとも寄付をする米国人

 寄付をするのは富裕層だけではない。国民慈善信託(National Philanthropic Trust)の報告によると、アメリカの家庭の88%が寄付をし、平均の寄付額は一家庭あたり年間2,213ドル(約22万7千円)にもなる。米シカゴ大学のジョン・リスト教授の論文によると、所得が2万ドル(約205万円)以下の世帯では所得の約12%、所得が2万ドルから4万ドル(約410万円)の世帯では所得の約5%を寄付している。

 一方で、所得が4万ドル以上の階層では、所得に対する寄付の割合は平均2から3%である。つまり、低所得層の方が所得に対する寄付の割合は高い。必ずしもお金に余裕があるから寄付をしているわけではないようだ。

 なぜアメリカ人はこれほど寄付をするのだろうか?アメリカでは寄付が所得控除の対象になることが寄付する理由の1つだが、それだけではこれほど多額の寄付を説明することは難しい。

 寄付をすることによって得られる幸福感や、社会的に意味がある事業に寄付することによって得られる満足感は、当然寄付をする主な理由であろう。しかしながら、寄付する先の団体を積極的に探して一方的に寄付を送りつける人はいない。寄付を募っている団体の存在を知り、その団体に寄付することに価値があるのか与えられた情報から判断し、寄付の送り方を知り、そこではじめて寄付という行動が実現する。

コメント0

「最前線! 行動する行動経済学」のバックナンバー

一覧

「寄付集めにも必勝セオリーがあった」の著者

田中 知美

田中 知美(たなか・ともみ)

合同会社エッジ代表

米ハワイ大学経済学科博士課程修了。カリフォルニア工科大学ポスドク、アリゾナ州立大学助教授、慶応義塾大学特任准教授などを経て現職。専門は行動経済学・政策実験。1969年長崎県生まれ。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

日経ビジネスオンラインのトップページへ

記事のレビュー・コメント投稿機能は会員の方のみご利用いただけます

レビューを投稿する

この記事は参考になりましたか?
この記事をお薦めしますか?
読者レビューを見る

コメントを書く

コメント入力

コメント(0件)

ビジネストレンド

ビジネストレンド一覧

閉じる

いいねして最新記事をチェック

閉じる

日経ビジネスオンライン

広告をスキップ

名言~日経ビジネス語録

全体の2~3割の人でも理解し、動き出してくれれば、会社は急速に変わります。

中村 克己 元ルノー副社長、前カルソニックカンセイ会長