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階段で会談させる堀場の新工場

建設プロジェクトは3冊の「ノウハウ本」から始まった

2014年5月2日(金)

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 歴史ある神社には「遷宮」というイベントがある。ご神体などを一時的に別の場所に引っ越しさせ、その間に建物などを修復する、数十年に一度の行事だ。

 そうして神社を維持すると同時に、これまで伝わってきた技術やノウハウを次世代に伝える意味を持つ。2013年10月、伊勢神宮で20年に1度の遷宮が実施され、多くの参拝客を集めたのは記憶に新しい。

 新工場の建設を、その遷宮になぞらえる会社がある。自動車向け排ガス測定装置などで高いシェアを持つ京都の堀場製作所だ。

 堀場は約100億円を投じ、琵琶湖の西側、滋賀県大津市に新工場を立ち上げる。2015年の秋に完成する予定で、排ガス測定装置など主力製品の開発と生産機能を約20キロ離れた京都市の本社から移す。それに伴い、約500人の社員が大津勤務へと変わる予定だ。

堀場製作所が琵琶湖湖畔に建設する新工場の完成予想イメージ

 堀場厚社長は「これまで海外に工場や開発拠点を設けてきて、自社の強みや弱み、顧客のニーズを習得してきた。その集大成として、日本におけるモノづくりの"結論"を出す」とこの新工場を位置づける。キーワードが、「技術の遷宮」だ。

 これまで新製品の開発や生産立ち上げを経験してきたのは、社内の団塊世代の技術者たち。既に、その引退が始まっている。「団塊世代の現役やOBが協力してくれるうちに、次の世代に伝授する必要がある」と堀場社長は説明する。

 これは日本全体の課題だ。最近、国内の生産現場で事故が相次いでいるのは「遷宮」ができていないからだと堀場社長は見る。どれだけ事故防止マニュアルを整備しても、想定外の事故は起こる。現場で嗅覚を働かせ、事故やトラブルを未然に防げるかどうか。それを担える人材の育成が企業に求められている。

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「階段で会談させる堀場の新工場」の著者

熊野 信一郎

熊野 信一郎(くまの・しんいちろう)

日経ビジネス記者

1998年日経BP社入社。日経ビジネス編集部に配属され製造業や流通業などを担当。2007年より日経ビジネス香港支局に異動、アジアや中国に関連する企画を手がける。2011年11月に東京の編集部に戻る。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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