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「頭の汗とカラダの汗、両方かくのがマーケッター」

第11回 NTTコム チェオ(前編)

2014年6月6日(金)

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「結婚するまで働きます――そんな言葉は嘘偽りです」

 時折、思う。日本のマーケティング業界ってどんなものか、一般の方々に想像がつくのだろうか?

 マーケティングという学問も、マーケティング業務も、欧米に比べると後れを取っている日本において、特にデジタルマーケティングの世界では、優れたマーケッターといえば誰もが知ることとなるほど狭い業界と言っても差し支えないと思う。昨今の欧米では、マーケティングを学んだ女性が外資系で頭角を現しつつあるということはあっても、日本企業で、女性のマーケッターは、皆無に等しい。しかも、NTTという社名からは、失礼ながら、マーケティングの臭いがしない。

 今回、紹介するのは、NTTコム チェオ社長である小林洋子さん。同社は、NTTコミュニケーションズのグループ企業で、バーチャルコンタクトセンターを中心としたソリューションを提供している。

NTTコム チェオ社長の小林洋子さん

 逆風で八方塞がりの環境で、いかにして小林さんが優秀なマーケッターになり、NTTの冠がつく会社で社長職を務めるようになったのか、紹介する。デジタルマーケティングがまさに離陸しようとしている日本において優秀なマーケッターを育てるヒントになればいいと思って、小林さんに会い、触発され、ペンを執った次第である。

 私は、このインタビューの時間を小林さんとともに過ごし「そうそう、ひどかったよね。でもね、まあ、そんな時代だからさ」と、同類相哀れみながら明るく笑い飛ばす人柄に引かれていた。

 電電公社に1978年に新卒で入社した小林さんは、女性でなければ分からないその時代を振り返る。当時は4大卒の女性には就職がなかった。皆無と言ってもいい。もちろん、雇用機会均等法以前の話である。

 女性の場合、短大卒や高卒の求人はあったが、男性とは給与も仕事内容も違うし、「結婚したらやめてもらう」というスタンス。早稲田大学の法学部を卒業した小林さん、さすがに、この一般事務職には就きたくはなかった。数少ない「女子若干名募集」の文字に、まさにかすかな希望を持って門を叩く日々が続いた。

 こんな状況の中、初めて自分を認めてくれる会社を見つけた。それが、当時、半官半民と言える電電公社だった。男性と同じように働きたいとの思いはあるものの、それまでの会社の面接で「結婚しても仕事を続けたい」と正直に言って「ウチは寿退社してくれる女性しか採用しません」と軒並み落とされた経験から、電電公社の面接では自分を偽って、「結婚するまで働きたい」と言ってみた。ところが、面接官は「当社は男女関係なく長く働いてくれる人材を求めています。結婚したら辞められるのでは困る。こんなに優秀なのにもったいないですが、この話はなかったことに・・・」と言われて驚愕した。「ちょ、ちょっと待ってください、今のは偽りの言葉です!」と本当の思いを伝えた。男女平等の文字が初めて脳裏をよぎった。

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「「頭の汗とカラダの汗、両方かくのがマーケッター」」の著者

石黒 不二代

石黒 不二代(いしぐろ・ふじよ)

ネットイヤーグループ CEO

米スタンフォード大学MBA取得後、シリコンバレーにてハイテク系コンサルティング会社を設立。2000年よりネットイヤーグループ代表取締役に就任。経済産業省産業構造審議会委員などの公職も務めている。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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浜田 健一郎 ANA総合研究所 シニアフェロー・前NHK 経営委員長