• BPnet
  • ビジネス
  • IT
  • テクノロジー
  • 医療
  • 建設・不動産
  • TRENDY
  • WOMAN
  • ショッピング
  • 転職
  • ナショジオ
  • 日経電子版

「ドラッカー2.0」スマホ工場とAPIが創る新たなモノ作り

2014年6月4日(水)

  • TalknoteTalknote
  • チャットワークチャットワーク
  • Facebook messengerFacebook messenger
  • PocketPocket
  • YammerYammer

※ 灰色文字になっているものは会員限定機能となります

無料会員登録

close

カネを稼ぎたい、という発明

 あなたがどこかの母親から「娘が悪い男を好きになったら、どう変えることができるだろう」と相談を受けたとすると、あなたはどう答えるだろうか。私の答えは決まっている。「そんな男を好きにならないように育てるしかない」だ。

 というのも、人はいったん定めてしまった思想を根底から疑うのは難しい。嗜好や志向や思考ともに、いま自分が信じているものを最上と思い込む。

 ただ、私たちがいつも信じ、使っているものであっても、絶対的ではなく単に近代の発明にすぎないことがよくある。たとえば、若手ビジネスマンは仕事に「やる気」「モチベーション」を求める。しかし、「やる気」「モチベーション」なる言葉が仕事で強調されはじめたのはここ20年にすぎない。国会図書館の所蔵雑誌類でサーチすると、1996~2000年には「モチベーション」が登場する数は69回にすぎないものの、2001~2004年には323回、2005年以降は1155回と増える。仕事に「やる気」「モチベーション」が必要であると<創造>されたのだ

 その他にも、例えば「恋愛」は12世紀の発明だし、「人権」もフランス革命で発明された。自分が当然と思っている概念も、創造物にすぎず、自分はその流れのなかにあるにすぎない――と思うことは自分を客観視するに有益だろう。

 ところで私たちは現在、お金をより多く稼ぐことが当然だと思っている。守銭奴でないにせよ、少なくとも働いて人並み以上に稼ぐことは不可欠だと思っている。しかし、これも同じく現代の観念にすぎない。例えば、社会学者のマックス・ウェーバーの著書『プロテスタンティズムの倫理と資本主義の精神(岩波文庫)』を引用してみよう。

 <従来一モルゲン〔エイカー〕の刈り入れにつき一マルクの報酬で日々二・五モルゲンを刈り入れて、一日につき二・五マルクの報酬を得ていた労働者が、出来高賃金率が一モルゲンにつき二五プフェニヒ引き上げられたのに応じて、報酬の引き上げによって期待されたように、たとえば三モルゲンを刈り入れて三・七五マルクの報酬を手に入れることをしないで――そうした場合も、もちろんあったろうが――一日にわずか二モルゲンを刈り入れるに止まり、従来と同じく一日二・五マルクの報酬を得ることで(聖書の言葉を使えば)、「足れり」とした。報酬の多いことよりも、労働の少ないことの方が彼を動かす刺激だったのだ。彼が考慮にいれたのは、できるだけ多く労働すれば一日にどれだけの報酬が得られるか、ではなくて、これまでと同じだけの報酬――二・五マルクを得て伝統的な必要を充たすには、どれだけの労働をしなければならないか、ということだった。まさしくこれは「伝統主義」とよばれるべき生活態度の一例だ>(p64~65)

コメント0

「目覚めよサプライチェーン」のバックナンバー

一覧

「「ドラッカー2.0」スマホ工場とAPIが創る新たなモノ作り」の著者

坂口 孝則

坂口 孝則(さかぐち・たかのり)

調達・購買コンサルタント

大阪大学経済学部卒業後、電機メーカー、自動車メーカーに勤務。原価企画、調達・購買、資材部門に従業。調達・購買関連書籍23冊を上梓。2010年、調達・購買コンサルタントとして独立。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

日経ビジネスオンラインのトップページへ

記事のレビュー・コメント投稿機能は会員の方のみご利用いただけます

レビューを投稿する

この記事は参考になりましたか?
この記事をお薦めしますか?
読者レビューを見る

コメントを書く

コメント入力

コメント(0件)

ビジネストレンド

ビジネストレンド一覧

閉じる

いいねして最新記事をチェック

日経ビジネスオンライン

広告をスキップ

名言~日経ビジネス語録

本当の問題は労務費ではありません。 熟練技能を持つ職人さんが 少なくなっていることです。

押味 至一 鹿島社長