• BPnet
  • ビジネス
  • IT
  • テクノロジー
  • 医療
  • 建設・不動産
  • TRENDY
  • WOMAN
  • ショッピング
  • 転職
  • ナショジオ
  • 日経電子版

新規顧客を追いすぎず、ターゲットの「変化」を読め

【最終回】ブランド創造に必要な5つのポイント

2014年6月9日(月)

  • TalknoteTalknote
  • チャットワークチャットワーク
  • Facebook messengerFacebook messenger
  • PocketPocket
  • YammerYammer

※ 灰色文字になっているものは会員限定機能となります

無料会員登録

close

 マーケティングの大家フィリップ・コトラーは、次のように述べている。「マーケティングは時代とともに進化を続けている。特に、マーケティングの中における『ブランド』の位置づけは激変したと言ってよい。私がマーケティング・マネジメントの第一版を書いたのは1967年だが、そのときにブランド論に割いたのはたったの2ページだった。ブランドとは何かについて定義しただけである。正直なところ、ブランドが今日のように重要な要素になるとは想像すらしていなかった」。

 今日、「ブランド」は商品・サービスの付加価値の源泉として大変重要であることは言うまでもない。1990年代、品質で日本に負け、コストで中国に負けと、八方塞がりだった韓国サムソン電子は、悩みに抜いた結果デザインを核に企業ブランドを再構築することで付加価値の創造を試みた。

グローバルブランド作りが苦手な日本企業

 その試みは功を奏しインターブランドのブランドランキングでTOP10入りするまでのグローバルブランドに成長している。一方日本企業の多くは、技術、品質、デザインなど、多くの強みを持っているにもかかわらず、それらの要素をベースにグローバルブランドに昇華させることを不得意とする傾向が強い。

 それでは、グローバルに通用するブランドを作るためには何が重要なポイントとなるのか。その中で、日本企業に足りないものは何か。以上のような問題意識のもと、連載を続けてきた「輝き続けるブランドの本質」最終回は、これまで総括としてブランドビジネスにおいてグローバルで成功するために押さえるべき5つのポイントをご説明したい。最後までお付き合いいただければ幸いである。

1.ブランドのコンセプトと、市場での戦い方を明確にする
 ブランドとは、消費者が持つ価値イメージの集合体である。例えば、無印良品であれば「シンプル」、ルイ・ヴィトンであれば「ラグジュアリー」といった具合である。このようなイメージは、一朝一夕で形成されるものではなく、製品そのものの使用体験、プロモーション、店舗、口コミ等の様々な顧客接点を通じて、消費者の心の中に徐々に形成されていく。

 従って、明確なブランドイメージの確立には一定の時間を要するのが常だ。一方で、一旦イメージが確立されれば、競合に模倣されにくい強みとして強力な武器となる。前述した無印良品やルイ・ヴィトンだけでなく、優れたブランドは例外なく競合と比して明確なイメージを持っており、それが競争優位性の構築につながっている。ブランドが無形資産、ブランドエクイティと言われる所以である。

 このようなイメージを消費者の心の中に構築するためには、ブランドに明確なコンセプトを持ち、あらゆる顧客接点を通じて一貫して訴求する戦略的なマーケティング/ブランディング活動が必要である。経験的に多くの日本企業はグローバルにおいて、機能やコストで差別化するコンセプトを作ることは得意であるが、ラグジュアリーブランドのような独自のコンセプトや世界観を作り込むことは苦手だ。

コメント1件コメント/レビュー

アパレル業界では日本でライセンス契約を持っているアパレル会社が安易なデザインのデフュージョンブランドを展開し、ブランドイメージを棄損してしまう。なるほど。これを嫌って、バーバリーは三陽商会とのライセンス契約を終了したのですか。確かにバーバリー側から見ればフュージョンブランドが突如現れて既存顧客を戸惑わせているし、これ以上ライセンス先の好き勝手を黙認することはできなかったでしょう。日本だけならともかく、世界全体でビジネスを続けるなら、方針に従わないライセンス先を斬っていくのは合理的な選択肢。斬られた日本の側も、一企業の失敗研究事例に留めることなく、この失敗のノウハウは日本社会全体に共有されるべきだと思います。(2014/06/09)

「輝き続けるブランドの本質」のバックナンバー

一覧

「新規顧客を追いすぎず、ターゲットの「変化」を読め」の著者

福田 稔

福田 稔(ふくだ・みのる)

ローランド・ベルガーP

慶応義塾大学商学部卒、欧州IESE経営大学院経営学修士(MBA)。大手ITコンサルティング会社を経て現職。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

日経ビジネスオンラインのトップページへ

記事のレビュー・コメント

いただいたコメント

アパレル業界では日本でライセンス契約を持っているアパレル会社が安易なデザインのデフュージョンブランドを展開し、ブランドイメージを棄損してしまう。なるほど。これを嫌って、バーバリーは三陽商会とのライセンス契約を終了したのですか。確かにバーバリー側から見ればフュージョンブランドが突如現れて既存顧客を戸惑わせているし、これ以上ライセンス先の好き勝手を黙認することはできなかったでしょう。日本だけならともかく、世界全体でビジネスを続けるなら、方針に従わないライセンス先を斬っていくのは合理的な選択肢。斬られた日本の側も、一企業の失敗研究事例に留めることなく、この失敗のノウハウは日本社会全体に共有されるべきだと思います。(2014/06/09)

ビジネストレンド

ビジネストレンド一覧

閉じる

いいねして最新記事をチェック

閉じる

日経ビジネスオンライン

広告をスキップ

名言~日経ビジネス語録

「タイム・トゥ・マーケット」で売らないともうからない。

栗山 年弘 アルプス電気社長