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5月のデモ、ベトナム政府にとっては危険の兆候

ベトナム人経営者に今回の中越対立とデモ騒動の意味を聞く

2014年6月9日(月)

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 5月2日、中国国有企業の中国海洋石油総公司が突然、南シナ海のベトナム沖にあるパラセル(西沙)諸島近くで石油の掘削作業を開始した。ベトナムは、同地点は自国の排他的経済水域に当たるとして、外交ルートを通じ中国に掘削作業の即、停止を求めたが、中国は「自国の領海内における掘削作業に問題はない」と一蹴。これに対し、掘削作業を続ける中国側を阻止しようとベトナム側が漁船などを繰り出し、両国は艦船が体当たりや放水するなど激しい応酬を繰り広げている。こうした事態を受け5月13~14日には、ベトナムで凄まじい反中デモが巻き起こり、台湾企業を中心に多数の外国資本の工場などがその攻撃の対象となり、数人の死者まで出た。

 中越の対立が激しさを増す中、5月下旬、フィリピンのマニラで開催された世界経済フォーラム(WEF)東アジア会議で出会ったベトナム人経営者コーア・ファム氏に、今回の中国との対立をどう見ているか、なぜあのような過激な大規模デモに発展したのかを聞いた。

(聞き手は石黒千賀子)

ファム・コーア(Pham Khoa)氏
ベトナムの学生の海外留学を支援する企業、ヨーラ(Yola)の共同創業者兼社長。
ベトナム生まれ。高校時代に奨学金で英国の高校に留学、その後、さらに奨学金を取得し米メイン州にある名門ベイツ・カレッジに進学、同大学を卒業(政治経済学専攻)。5年前の2009年に25歳でヨーラを設立。現在30歳。世界経済フォーラム(WEF)のSteering Committeeのメンバーも務める。
 ベトナムで留学を希望する子弟の親は企業家が多く、その関係で「ベトナムのビジネス最前線に関する情報は多く集まる」と言う。

今回、ベトナムと中国がこれだけ激しく対立するに至ったのはなぜでしょうか。

ファム氏:ベトナムと中国はこれまでも対立してきた経緯があります。そうした中で今回の中国による挑発は、非常に強烈でかつ、これまでにはなかったものです。中国側は、現在の石油の掘削を8月中旬まで続けるとしています。これに対して何もしなければ、中国に前例をつくらせることになります。掘削を3カ月も続ければ、その間、様々な物を掘削機及びその周辺に持ち込むことができるし、たとえ8月に現在の掘削機をベトナムの排他的経済水域の外に移動させたとしても、もっと小さな装置を長期にわたって設置するという可能性も考えられます。 

 中国がそうした前例、既成事実を積み重ねようとすることをベトナムとしては絶対に受け入れることはできません。だから、ベトナムとしては外交手段や平和的措置など使えるあらゆる手段を通じて中国に圧力をかけ、何が何でも現在の掘削機を移動して貰わなければならない、ということです。

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「5月のデモ、ベトナム政府にとっては危険の兆候」の著者

石黒 千賀子

石黒 千賀子(いしぐろ・ちかこ)

日経ビジネス編集委員

日経BPに入社後、英LSEに留学し修士取得。日経ビジネス、日経ナショナルジオグラフィック、日経ベンチャーを経て、2003年日経ビジネスに編集委員として戻る。主に、本誌の「世界鳥瞰」の欄を担当。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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