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ドイツの電力コストは高いのか?

「エネルギー変革」で競争を維持するドイツ産業

2014年6月16日(月)

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 ドイツの電気料金は高い、産業は高い電気料金に悲鳴を上げている、家庭も我慢の限界に来ている、その原因は補助金によりコストの高い再生可能エネルギーが急速に普及したせいである、ドイツの再エネを推進する政策は限界を露呈しているなどの議論や報道が頻繁に流れている。一面の真実はあるにしても、本当に電力コストは高いのだろうか、高いとしても再エネ普及が主要因なのだろうか。EU委員会や一部の欧州アナリストは、この疑問に対する分析を行っている。今回はそれを紹介する。

「再エネ普及が電力料金上昇の主役か」を分析

 EU委員会は、本年1月に、2030年を目標とする温室効果ガス削減対策案をまとめた。この概要については、本コラムでも取り上げたところである(「EU温室効果ガス40%削減案の真実」参照)。同委員会は、その際に基礎資料として「Energy Price and cost Report」を発表している。CO2削減対策を検討する際に、域内産業の競争力への影響も検討する必要があるからだ。特に、シェールガス革命でエネルギーコストが下がった米国や中国などの競争相手となる国を意識する必要がある。再エネが電力料金に及ぼす影響も中心的な課題として分析している。

 欧州の多くのエネルギーアナリストも、再エネと電力料金高騰の関係について分析している。今回は、再エネ普及が電力料金上昇の主役ではないとの論を展開するEnergy-TransitionのアナリストCraig Moris氏とフランスのコンサルタントGabriel Camus氏の分析を参考にした。両氏も上記EU委員会の分析を随所に参考としている。

絶好調のドイツ経済、EU危機にも衰えず

 ドイツ経済は絶好調であり、EUで一人勝ちとも言われる。EU経済危機の期間を含めて、ドイツ経済はほぼ一貫して好調を維持してきた。再エネ電力の固定価格買い取り制度が導入されたのが2000年であるが、ドイツ経済の好調はその期間も好調を持続してきた(資料1)。

資料1.ドイツ名目GDPの推移
出所:世界経済のネタ帳

 2013年は、ドイツ経済の強さを象徴する数字が並ぶ。輸出は好調で、2013年の経常収支は2735億ドルを記録し、あの中国をも上回った(資料2)。GDP対比で7%を超えているが、これは他国を含め史上最大の水準である。同年は財政収支が黒字に転換した記念すべき年でもある。失業率は5.2%を維持しており、EU内では最低水準である。

資料2.主要国の経常収支の推移
出所:世界経済のネタ帳

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「ドイツの電力コストは高いのか?」の著者

山家 公雄

山家 公雄(やまか・きみお)

エネルギー戦略研究所所長

日本政策投資銀行でエネルギー、環境などの融資・調査を担当。2009年からエネルギー戦略研究所で再生可能エネルギ-、スマートグリッドなどを研究。中立的なエネルギー・シンクタンクを心がけている。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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