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「フィンランドになりたい」と言い出した韓国

「米中板挟み」に耐えかね「中立化」探る

2014年6月19日(木)

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 韓国で「中立化」が語られる。「米韓同盟をやめろ」と中国から脅される中での出来事だ。

「フィンランド化はいいことだ」

 中立化を考えようと韓国人に呼び掛けたのは、延世大学の文正仁(ムン・ジョンイン)教授。オピニオンリーダーの1人で、左派の盧武鉉(ノ・ムヒョン)大統領の外交ブレーンを務めた国際政治学者だ。

 6月9日の中央日報に「“フィンランド化”という名の幽霊」(日本語)を書いた。骨子は以下だ。

  • 中国の浮上に対する憂慮が朝鮮半島で高まる。まず、北朝鮮が中国経済に隷属し、中長期的には韓国までもが中国の属国に転落するのではないかとの恐れだ。
  • 最近、ヘルシンキで講演した。その際、中国の属国に転落する可能性があるとの意味で「朝鮮半島のフィンランド化」(Finlandization)という言葉を使った。するとフィンランドの学者から「我々はソ連に隷属したことはない」と強く反発された。
  • 冷戦時代にフィンランド人はソ連に対する誹謗を自制したものの、ソ連から内政干渉されたことはなかった、と彼らは強調した。
  • むしろ、フィンランドは非同盟中立を堅持することでソ連の信頼を勝ち得て、東西両陣営の間で「架け橋」国家の役割を果たしたのだという。
  • そのように見ると「フィンランド化」を強大国に対する一方的な隷属とは規定できない。むしろ変化する対外環境に柔軟に適応した、弱小国の生存戦略と見なすのが妥当であろう。
  • それならば、中国の浮上が(属国に戻るという意味での)“朝鮮半島のフィンランド化”につながると恐れる必要はない。
  • フィンランドの経験から「韓国の運命は強大国による戦略的選択ではなく、自らの団結と対応戦略にかかっている」との教訓を得られるのだ。
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「「フィンランドになりたい」と言い出した韓国」の著者

鈴置 高史

鈴置 高史(すずおき・たかぶみ)

日本経済新聞社編集委員

1977年、日本経済新聞社に入社。ソウル特派員(87~92年)、香港特派員(99~2003年と06~08年)などを経て、04年から05年まで経済解説部長。02年度ボーン・上田記念国際記者賞を受賞。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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