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徹底したデータ開示で社内トラブルを撲滅

千葉で37店の理美容室を展開するオオクシ(後編)

2014年6月19日(木)

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 千葉県を中心に37店の理美容室をチェーン展開するオオクシ。同社の大串哲史社長は、父親がやっていた理容室の経営を1997年に引き継ぎ、社員達の生活の安定に向け、賃上げや社会保険の適用を積極的に進めた。さらに追加で発生するコストを賄えるようにするため現場作業の生産性向上に取り組んだ。

 多くの経営者達が、コストアップを気にして社会保険の適用を避けるところ、オオクシではむしろ生産性向上でそのコストを吸収した。結果として店舗の効率的運営のノウハウを得て、さらなる生産性を実現するために多店舗展開を進め、最終的に企業としての成長も果たすことができるようになった。

 後半となる今回は、POSシステムの活用や、そこから得られたデータをどう活用していったかを詳細に見ていく。同社の成功の要因は、徹底したデータ開示にあった。(前回はこちら

オオクシの理容室。千葉県を中心に37店を展開している

60回の分割ローンでPOSシステムを導入

オオクシは積極的にPOSシステムを導入して、そこから得られるデータを活用されていますね。サービス業できちんと科学的に現場を見るのは珍しいのではないですか。

大串:まず、サービス業として顧客満足という効果をリターン率(再来店率)で見ることにしました。一般に理美容室は商圏人口が非常に小さく、同じお客様が繰り返し来てくれなければ、すぐに客数がゼロになってしまいます。だからリターン率を見るようにしたのです。売上を増やすために、新規のお客様を増やすだけではなく、リターン率をいかに上げていくかを追いかけるようにしました。一方、利益を増やす要素としてオオクシで大事にしている指標は、“客回転率”です。

 この効果を追求するのにまず取り組んだのがPOSシステムの導入です。学生時代にコンビニでアルバイトしていて、その時に見たPOSレジが「すごいなあ」と思ったのがきっかけです。

 手始めに、何千件もの顧客情報が入ったカルテ台帳のIT化を始めました。それで、お客様の情報を簡単に店舗で検索できるようにしました。現場で忙しく働いている社員が紙のカルテを出し入れする作業をIT化したのです。

 どのお客様にどの担当者がどのようなことをやったのかを、POSシステムに毎日入力するようにしました。まずは本店に導入しました。そのときに、POSシステムを開発してくれたシステム会社にリターン率を取れる仕組みも作ってもらったのです。POSシステムを作り始めたのはずいぶん前のことですが、まだお金もなかったので、60回分割のローンを組みました。

 当時の理美容業界は、社長が「上手」と言ったら、その店員の技術が高いと評価される世の中でした。数字と言えば売上しかなく、“お客さんの声”という今のサービス業にとって当たり前なデータがなかったのです。感覚的で属人的な評価がこの業界で行われていたので、給与も人によって違うことが当たり前なのです。当時から自分はこのような業界のやり方に納得がいかなかったのです。

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「徹底したデータ開示で社内トラブルを撲滅」の著者

内藤 耕

内藤 耕(ないとう・こう)

サービス産業革新推進機構代表理事

世界銀行グループ、独立行政法人産業技術総合研究所サービス工学研究センターを経て現職。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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