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コメをすっぴんで勝負させるな!

「雑貨の装い」で新たな価値

2014年6月20日(金)

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 日本人がどんどん食べなくなっていくコメを、どう扱ったらいいのだろう。ここ数十年、農業関係者が手を焼いてきたこの難題に、流通会社が「遊び心」で1つの答えを出した。コメを雑貨として売ってみる――。アタマのかたい政府や農協からはまず出てこない発想だ。

しゃれた2合パックをご当地カレーと雑貨売り場に

 梅雨の晴れ間、大勢の買い物客で渋谷がごったがえした先週末、ロフト3階の家庭用品売り場で、若い女性たちがめずらしそうにある商品を手にとっていた。「え、なにこれ?お米?」。

 大きさは、文庫本と新書のちょうど間くらい。中身は包装で見えないが、「特別栽培 つや姫」などと書いてあるから、たしかにコメだ。手にとると、予想と違い、かちかちに硬い。半年間おいしく食べることができるように、真空パックできつく密閉してあるからだ。

家庭雑貨のフロアに設けたコメの特設コーナー(渋谷ロフト)
コメのとなりでカレーを売ることで、相乗効果を期待(渋谷ロフト)

 「雑貨テイストです。お客さんは、ふつうの食品としては受けとめていないでしょう」。ロフトの生活雑貨部の担当者はこう話す。まわりを見回すと、キッチン用品やバス用品、テーブル雑貨など。そのなかに特設コーナーとして、レトルトカレーとコメの棚がある。

 スーパーなどでふつうに売っているコメと違い、パッケージのデザインがしゃれていて、ロフトの持ち味のこだわり雑貨とならんでも違和感がない。「自分が楽しめて、友人との話題にもなる非日常の商品です」(生活雑貨部)。横の棚にあるカレーも、テレビCMで見かけるような見慣れたブランドではなく、各県が特徴を競い合う「ご当地カレー」だ。

 ロフトは今年から、本格的にコメを売り始めた。最初のキャンペーンは2月後半から5月いっぱいまで。全国各地の銘柄米を約1300袋売り切った。今回はこれに続く企画で、7月から大々的にカレーと合わせて販売する。

 1袋のコメの量は2合、つまり300グラム。これまでコメの販売といえば、スーパーの店頭にならぶ5キロ詰めのイメージが強かった。だが、単身世帯や高齢世帯が増えたことで、コメの食べ方も変わった。子供たちのために一度にたくさん炊くのではなく、1人か2人分なら2合もあれば十分足りる。

 そこで登場したのが、重さを気にせず手軽に買える2合パックだ。コメをまとめ買いせず、食べたいときに1回炊く分だけ購入したい。そんな新たなニーズに応える売り方だ。たったそれだけの工夫が、新しい市場をつくるきっかけになるのだ。

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「コメをすっぴんで勝負させるな!」の著者

吉田 忠則

吉田 忠則(よしだ・ただのり)

日本経済新聞社編集委員

1989年京大卒、同年日本経済新聞社入社。流通、農政、行政改革、保険会社、中国経済などの取材を経て2007年より現職。2003年に「生保予定利率下げ問題」の一連の報道で新聞協会賞受賞。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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