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ドイツ「再エネ制度改革」の全貌

競争原理を導入しても目標値は不変

2014年7月7日(月)

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 前回は、ドイツの電力コストについて、様々な指標を基に解説した。再生エネルギーコストは増大しているが、一方で卸電力価格の急落にもかかわらず小売料金は上昇しており、小売市場の非競争的な環境が最大の課題であることが浮き彫りになった。今回は、ドイツの再エネ制度改革を解説する。

 メルケル政権は、この4月8日に再エネ改正法案を決め、現在連邦議会で審議しているところであり、8月1日にも施行される(資料1)。この法案は、かなり大きな変革を含んでいる。再エネの普及と国民負担との間で如何にバランスをとるかがポイントであるが、「市場原理の導入」もキーワードである。この制度変更で再エネ普及に伴うコスト、ひいては電気料金は下がるのだろうか。資料2は、改革案の概要である。今回はこのテーマについて、概要に沿って接近する。

資料1.ドイツ連邦議会議事堂
資料2.ドイツ再エネ制度変更案の概要
(出所)各種資料より筆者作成

再エネ発電の合理的水準を設定、機動的にタリフ変更

 まず、再エネの増加量を制御し、急激な価格高騰が起こらないようにする。これは、インフラ整備などのペースを大幅に上回る普及は、限界があるしコスト高を招くという背景もある。

【太陽光:措置済みであり、変更なし】

 最近の再エ賦課金の急騰は、2010年から2012年にかけて生じた太陽光発電の急増によるところが大きい。相対的にタリフ(買取価格)が高く、またコストが低下する速度にタリフの低下が追いつかなかった。賦課総額の4割は太陽光である。この反省にたち、2012年以降太陽光に関し累次にわたり制度変更が行われ、2013年からは、設置量とタリフ変更をきめ細かく連動させる「ターゲット・コリドー」制度が導入されている。あらかじめ、年間増加量に応じたタリフ変動水準を決めておき、改定頻度も毎月としている(資料3)。

資料3.太陽光FIT・ターゲットコリドー(ドイツ)

 再エネによる電力コスト増の「主戦犯」とされる太陽光であるが、意外にもタリフに関しては、今回は殆ど変更がない。既に、対応してきたということである。ターゲットとする増加量は、年間250万kW(240~260万kW)であり、この水準だと毎月1%タリフが引き下げられる。なお、FITに係る総量を5200万kWとする規制があるが、これも引き継がれる(残る)。

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「ドイツ「再エネ制度改革」の全貌」の著者

山家 公雄

山家 公雄(やまか・きみお)

エネルギー戦略研究所所長

日本政策投資銀行でエネルギー、環境などの融資・調査を担当。2009年からエネルギー戦略研究所で再生可能エネルギ-、スマートグリッドなどを研究。中立的なエネルギー・シンクタンクを心がけている。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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