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訪日観光、関西の雄は京都? 大阪?

2014年7月3日(木)

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 日本政策投資銀行の「アジア8地域・訪日外国人旅行者の意向調査(平成25年版)」によると、東京の認知度が76.8%なのに対し、大阪は69.4%、北海道は65.7%。京都は62.6%で北海道を下回りました。国別でみると、台湾では東京83.2%、大阪82.6%、北海道81.8%、京都74.4%。香港では東京84.4%、大阪79.0%、北海道75.0%、京都は68.2%と水を開けられています。

 京都がトリップアドバイザーの「世界の人気観光都市TOP25」から姿を消したのが2012年。2014年には「アジアの人気観光都市ランキング」でもランク外となりました。日本では東京がアジアの12位に入るのみ。ランキングがすべてではありませんが、この順位の原因がどこにあるのか考える必要があります。京都への訪日客数も増加はしていますが、大阪や北海道と比較するとその伸びはゆるやかです。

 北海道はアジアから最も遠い場所にあるにもかかわらず、雪と大自然という資源を武器にアジアに対し圧倒的な強みを発揮し、訪日ブランドを確立しています。一方、アジアに近い九州の認知度は42.0%、関西は35.5%に留まっています。

 外国人旅行者数で地域の勢力図をみると完全な「東高西低」です。2013年に東京都を訪れた外国人旅行者数は681万人(対前年比22.5%増)、大阪府は260万人(同28%増)。東京都はこれを2017年に1000万人に、大阪府は2016年に450万人、2020年に650万人とする目標を立てていますが、この東西バランスはこの先も逆転することはないのでしょうか。また、訪日観光をけん引する東の横綱を東京とするなら、西の横綱は大阪になるのでしょうか。

「リピーター率」「認知度」で大阪が京都を上回る

 2020年・訪日客数2000万人の目標達成のためには一部の都市だけでなく、日本全体で訪日誘致に取り組む必要があります。東京、大阪、京都など訪日客に人気の地域では既に宿泊施設の客室稼働率が極めて高い水準にあります。需要が集中し、キャパシティオーバーになれば大きな機会ロスとなります。ゴールデンルート以外の地域へいかに客を分散させ、回遊させられるか。新たな観光ルートの開発は訪日市場の成長に不可欠です。

 東京の場合、訪日客には日光や箱根、富士山も東京観光の一環と捉えられています。本連載第5回の「鉄道」で、東京に滞在しながら近郊の温泉や観光地へ足を伸ばせるJR東日本の「東京+(PLUS)」などの取り組みを紹介しました。東京を拠点にして周辺の地域へ日帰りや1泊2日のショートトリップをする旅行商品が、鉄道やバス・旅行会社等により多数造成販売されています。

 一方、関西では2012年8月にJTB西日本が関西を体験する訪日客向けの旅行商品『EXPERIENCE KANSAI』の販売を開始しましたが、その大半は大阪や京都の市内を回る半日観光や一日観光です。2009年から旅行会社のクラブツーリズムが展開する訪日客向けのバスツアー「YOKOSO Japan Tour」も、関西発の行き先は高山や富士山、アルペンルートなど定番の人気観光地で、関西や西日本行きのコースはほとんどありません。今年になって関西の鉄道事業者が外国人観光客の受け入れ体制を強化しているとのことですが、関西や西日本の訪日観光拠点がどこになるのかまだ見えてきません。

 関西は観光データに乏しく比較は難しいのですが、比較年次は異なりますが大阪市の「観光振興にかかる基礎調査(H23年)」と京都市の「京都観光総合調査(H25年)」からそれぞれの可能性と課題を探ってみます。

 まずリピーターの比率で見ると、京都に初めて来たという人は78.5%。二回目は13.9%、三回以上は7.3%。これに対し、大阪に初めて来たという人は64.9%、2-3回が28%、4-6回が6.6%。京都では5人に1人がリピーターなのに対し、大阪では3人に1人がリピーターとなっています。

 また訪れたいかどうかを聞いた再来訪意向では、大阪が「大変そう思う」「そう思う」を合わせて98.3%という高い数字を示す一方、京都は79.5%。かなり消極的な「ややそう思う(11.6%)」をおまけしても91.1%と大阪に及びません。

 来ている人を年代別に見ると、京都は20代が37.2%、30代25.9%、40代13.5%。大阪は20代が36%、30代29.8%、40代18%、50代10%とほとんど変わりません。では、何がこの差につながっているのでしょう。

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「訪日観光、関西の雄は京都? 大阪?」の著者

水津 陽子

水津 陽子(すいづ・ようこ)

合同会社フォーティR&C代表

経営コンサルタント。合同会社フォーティR&C代表。地域資源を活かした観光や地域ブランドづくり、地域活性化・まちづくりに関する講演、コンサルティング、調査研究、執筆等を行っている。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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