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中国のぜいたく禁止令が喚起した消費とは

旦那が家に戻ってきて売れ始めたモノ

2014年7月10日(木)

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親父の運転で、バイクも仲良く家族で4人乗り(広東省潮州)

 浙江省のある100万都市に本社を置く中国系の民間デパートで販売企画担当の副社長として働くSさんはこの5年ほど、夕食後の散歩を日課にしている。

 出社は毎朝8時、平均すると夜の7時には会社を出られるが、会議や商談の合間に本店や新店舗を視察と退社まで息つくひまもない。「ほとんど休まない会長や社長に気兼ねして」休みは月に2日だけというかなりのハードワーカーだが、仕事中の移動はほとんどクルマで、通勤も「ローンは面倒くさいから」とキャッシュで買った20万元(約330万円)のトヨタのSUVでマイカー通勤と、とにかく歩く機会がない。「このままでは40代のうちに足腰が弱って母の介護も出来なくなるし、独り者の自分も歩けなくなると老後が大変だ」と危機感を覚えて始めたのが夜の散歩だった。

 散歩の時間は夜の8時からの小一時間で、コースも自宅から15分にある公園を周回と、ほぼ決まっている。これが昼間であれば、四季折々に花や実を付ける公園の草花や樹木を眺めて楽しむこともできるのだろうが、街灯が頼りの薄暗い夜の公園ではそれもかなわない。歩いた後には爽快感があるものの、散歩そのものは極めて単調で変化に乏しく「作業のようなものだな」とSさんは感じていた。

散歩をし始めた男たち

 ところが1年ほど前のある日、Sさんは夜の散歩の途中に「あれ? 昨日までと何かが違うな」という感覚を覚えた。翌日も、その翌日も注意深く観察して変化の正体を探ろうとしたのだが、分からない。突き止められないまま、2カ月ほど過ぎただろうか。その間、変化は得体の知れないまま、日々、大きくなっているようだった。

 そしてある夜。変化が「大きくなっている」というよりも、「増えている」という表現の方がピッタリ来るのではないかということが頭に浮かんだ次の瞬間、Sさんは「あっ」と短く悲鳴を上げて立ち止まった。

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「中国のぜいたく禁止令が喚起した消費とは」の著者

山田 泰司

山田 泰司(やまだ・やすじ)

著述業/EMSOne編集長

1992~2000年香港で邦字紙記者。2001年の上海在住後は、中国国営雑誌「美化生活」編集記者、月刊誌「CHAI」編集長などを経てフリーに。2010年からは、「EMSOne」編集長も務める。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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