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外国人は「城と街道」を目指す!(前編)

ディープな日本観光の入り口に名城あり

2014年7月17日(木)

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日本の城の現状は「歴史的ハコモノ」

写真左:「松本城」。天気が良ければ背後に北アルプスが見える。 写真中:「犬山城」。木曽川のほとり、背後を断崖に守られた典型的な後堅固の城。 写真右:「彦根城」。ゆるキャラ®のひこにゃんで有名。(写真:筆者撮影)

 日本の城の評価といえば、日本城郭協会が定めた「日本百名城」や諸説ある「三名城」など、様々な団体が様々な基準で評価や選定をしていますが、その多くは廃城令や戦禍等で一度失われ、残された資料から復興復元された城や模擬城(想像で造られた天守を摸した建造物)です。現存する天守はわずか12、国宝4城と重文8城のみです。城の評価は基準により異なりますが、これを別格として扱うことに異論のある人はいないでしょう。

 では日本の宝、本物の城である現存12天守は訪日観光に対しどのような取り組みをしているのでしょうか。ここではまず国宝4城の取り組みを比較してみます。

 国宝4城とは、兵庫県姫路市の「姫路城」、滋賀県彦根市の「彦根城」、愛知県犬山市の「犬山城」、長野県松本市の「松本城」をいいます。

国宝4城の訪日観光の取り組み
※参考数値:彦根市を訪れる外国人観光客の国や地域

 姫路城が世界遺産登録されたのが1993年。しかし、外国人観光客が増え始めたのは2007年にミシュラン仏語ガイド「ボワイヤジェ・プラティック・ジャポン」で紹介されてから。2009年には「ミシュラン・グリーン・ガイド」で三ツ星を獲得、外国人客数は15万人を突破しました。改修後はどこまで客足を伸ばせるでしょうか。

 姫路市はこれまでJNTO(日本政府観光局)や県等と連携したプロモーション活動を行ってきましたが、今後は海外への独自プロモーションルートを持つ事業者と連携してアジア市場でのルートの拡大を図るとのことです。

 観光地の格付けがされ、星の数によって外国人観光客数が影響を受ける「ミシュラン・グリーン・ガイド」で「三ツ星=わざわざ行く価値がある」と評価されているのは姫路城と松本城のみ。犬山城は「二ツ星=寄り道する価値がある」、彦根城は「一ツ星=興味深い」です。何がこの評価の違いにつながっているのでしょうか。

 ミシュランの評価基準は次の9項目。三ツ星は文化財的な価値だけでは取れません。

  1. 旅行者がその観光地を訪れた時に受ける第一印象
  2. その場所の知名度
  3. 文化財の豊かさ、レジャーの充実ぶり
  4. ユネスコの世界遺産などの公的評価
  5. 芸術品や史跡の固有の美術的価値
  6. 美観
  7. 作り物ではない本物としての魅力と調和
  8. 旅行のしやすさと利便性
  9. 旅行者の受け入れの質

 彦根市では1ツ星の理由を分析していないとのことですが、彦根城は世界遺産を目指して暫定リストにも登録されています。現在、彦根単体で訪日誘致を行うのは厳しく、今期から彦根・長浜・米原の県北三市で連携、「びわ湖近江路観光圏活性化協議会(仮称)」として取り組みをスタートさせます。その第一歩は今一度地域を見つめ直すとのことですが、是非、一ツ星の理由を探り、価値にふさわしい星を獲得してほしいところです。

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「外国人は「城と街道」を目指す!(前編)」の著者

水津 陽子

水津 陽子(すいづ・ようこ)

合同会社フォーティR&C代表

経営コンサルタント。合同会社フォーティR&C代表。地域資源を活かした観光や地域ブランドづくり、地域活性化・まちづくりに関する講演、コンサルティング、調査研究、執筆等を行っている。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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