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京都の意地、広島の根性で花が咲いた工場

  • 江村 英哲

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2014年7月23日(水)

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 技術的な名人芸をたたえ、どんぶり勘定をよしとする地場企業の集合体だった三菱重工業。その代表格である工作機械製造の栗東工場では小さな組織による収益改善に努めている。京都・広島工場の合併で「弱者連合」と言われた生産現場はどのように変わったのか。

栗東工場の入り口から工場の建屋までは植樹された桜の並木が続く。難しい挑戦を達成した記念として社員の手で植えられた

 山ひとつをならして作られた大きな工場には、入り口から建屋を結ぶ細い道のわきに、桜の木が並んでいる。どれもまだ頼りない若木だ。木を植えたのは三菱重工業の栗東工場(滋賀県栗東市)に勤める社員たち。工作機械事業部の本拠地となる同工場では、目標を達成するたびに記念樹として桜を植えてきた。どれも厳しい挑戦だったという。なぜなら「栗東工場はもともと弱い事業部が一緒になった弱者連合だった」(白尾誠二・工作機械事業部長)からだ。

 栗東工場は2003年に新設された。70年に三菱重工の自動車部門から分離した京都精機製作所と大型の工作機械を製造する広島工機工場が集約されている。工作機械は景気変動の影響を受けやすい。メーカーが設備投資を絞れば、たちまち受注が激減するためだ。工作機械事業部もリーマンショック後の2009年度には営業利益が大きく落ち込んだ。もっとも、栗東工場を含む事業部全体の利益率はもともと低かった。技術的な名人芸をたたえ、どんぶり勘定をよしとする中小企業的な考え方から、長らく脱せずにいたためだ。

 吉田哲朗企画グループ長は「お客様のためと思い、ひとつずつ図面を引いて“一品モノ”を製造する手間のかかる手法を文化として大事にしていた」と話す。コストよりも製品に魂を込めることが社員たちの誇りであり、採算を度外視するような考え方が工場でまかり通っていたのだという。

工場別に給料袋さえ違った一国一城主義

 栗東工場の事例は特別ではない。生産拠点が全国に点在することで、三菱重工は工場の立地する地場に一国一城を構える中小企業の集合体と言えた。地域によって文化が異なるため、経営や財務などは工場ごとにバラバラ。古参社員は「工場を移ると給料袋さえ違った」と振り返る。

 こうした古き良き時代の考え方は、企業のグローバル化に合わせて形を変える必要に迫られた。特に株主という企業のステークホルダーは、ROE(自己資本利益率)という物差しで良し悪しを測る。そのために、三菱重工は10年ほど前から企業体質の改善に力を入れてきた。

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