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日常の中のハイクオリティに、脱帽

第31食目 a la 麓Y(三田)【後編】

2014年8月1日(金)

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編注:サブタイトル部分の店名の最初の「à」が、「a」になっております。これは、文字化けを避けるためです。ご了承下さい

 「à la 麓Y」実食編です!まずはY氏ご注文のお品から。

 北海道産のそばを石臼挽きにして製麺した拘りのそばは茹でたて。そして、名物のかき揚げも揚げたてで供される。大きくて立体的なかき揚げにそそられますが、茹でたてのしこしこつるつる感が失われる前に、そばを味わうのが先決。

 Y氏にお断りしまして、おそばを試食させてもらいます。

 そばを箸で持ち上げる。細めでやや平たく、明るいグレイに甘皮とほんの僅かに外殻が混じる、きれいにエッジの立ったそばであります。
 この、茹で上げて間もない、神々しく煌めくそばを一思いに啜った。

 ずずっ。

 ふわあーっ。そばの強い野性味が口中に広がった。噛み締める。程よいコシがあって、香りも強い。これは水回しと練りの作業で十分にグルテンが引き出されていることと、小麦粉を4割入れても尚、強く香る、厳選のそば粉が使われているから。味、香り、作業性に優れる中層粉を中心にブレンドしたそば粉で製麺したような、ほどよい喉越しを有するめん。洗いの作業でのぬめり落としと冷やし加減の塩梅がよい。よって、香り、舌触り、歯ごたえが心地よい。口中のそばをそのまま吸い込んだ。つるー…っとめんが喉をすり抜けてゆく。ああ、おいしい。

祝・単行本化!『立ちそばガール!』(イトウエルマ絵・文)

 今度はそばを、辛汁(つけつゆ)に浸して頂こう。が、その前に、つゆを飲む。

 ごくっ。

 おおっ、なんとまろやかなつゆ!出し、しょうゆ、甘みが一つになって、口中から鼻腔へと、ふわんと抜けていった。この店は一カ月間寝かせた返しに、鰹、昆布をメインに、椎茸を加えた出しを合わせて辛汁を作る。角のとれた醤油と昆布の味の丸さが一体となり、どれ一つとして抜きん出る事のない調和を作り上げている。

 そばの先をつゆにほんのすこしだけ浸した。啜る。

 じゅじゅっ。

 う、旨い!
 すぼめた唇に吸い込まれた細めのそばは風味の強さを失わないまま出しの味、香りを口中に残し喉奥へと消えていった。辛汁は味としての濃さはあっても、まろやか。そばの味を引き立てるのに徹している。

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「日常の中のハイクオリティに、脱帽」の著者

イトウエルマ

イトウエルマ(いとう・えるま)

イラストライター

北海道室蘭市生まれ。桑沢デザイン研究所グラフィック研究科卒。文具メーカーで企画・デザインに携わり、その後フリーに。イラストルポなどを中心にお仕事しております。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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