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実はゾウの楽園だった日本列島

国立科学博物館 地学研究部 生命進化史グループ(2)

2014年8月5日(火)

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 いまはクマやシカぐらいしかいないけれど、地質学的には「少し前」まで日本にもゾウやサイなど、アフリカ並みの巨大野生動物が暮らしていた。では、いつ、どんな動物がいたのだろうか。そんな日本列島の絶滅哺乳類の歴史を知りたくて、2014年夏に国立科学博物館で開かれる特別展「太古の哺乳類展」の企画を担当した冨田幸光地学研究部部長の研究室に行ってみた!(文=川端裕人、写真=的野弘路)

 さて、日本列島が、意外にも「ゾウの楽園」だったかもしれない話。

 まだ、今の形の「列島」になっていなかった多島海時代の1800万年から1600万年前には、ステゴロフォドンというゾウがいて、時代が下るに従って小型化していったという。

 そこから先、日本のゾウはどうなったのか。

 実は、よく分からないのだそうだ。なぜなら、1600万年前から600万年前までの間、ゾウに限らず陸の生き物の化石記録がほとんどないからだ。

「とにかく化石記録がないのでそこはすっ飛ばしまして、600万年ぐらい前になるとツダンスキーゾウというのが見つかります。アジア大陸に当時いたでっかいゾウなんですがそれが日本に渡ってきている。渡ってきた時点では、大陸と日本がつながっていたのかもしれないんですが、その後、しばらくまた切り離されて交流がない状態が続きます。それで、何百万年かにわたって日本で独自に進化していくんです。ミエゾウ、ハチオウジゾウ、アケボノゾウという系列。ハチオウジゾウは2010年に命名されたばかりです。原始的なアケボノゾウという位置づけで別種にする必要はないという説もあるんですが」

日本のゾウ、様々に分岐

 この系列は、ゾウの系統でいうと、ステゴドンというアジアに広く分布していたグループだ。長く前に突きだした牙が特徴。牙と牙の間が狭くて、鼻が間を通らなかったのでは、と言われるものもある。前に出てきたゴンフォテリウムやステゴロフォドンよりは、現生のゾウに近いが、分類学的に言うと「ステゴドン科」として、「ゾウ科」と区別されるようだ。しかし、ここではほかにもいろいろな種類が出てくるので、分岐図を見て系統関係を理解した方がいいだろう。

「日本のゾウ」として関係してくるものとしては、まず原始的なゾウの先祖から、ゴンフォテリウムが分かれて、その後、ステゴロフォドンや、さらにステゴドンが出る。さらに、アジアゾウ類が分岐して、その先にマンモスの仲間と現生アジアゾウの仲間が分かれる。現生アジアゾウとナウマンゾウは、ほとんど「きょうだい」のような近縁だ。

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「実はゾウの楽園だった日本列島」の著者

川端 裕人

川端 裕人(かわばた・ひろと)

文筆家

1964年、兵庫県明石市生まれの千葉育ち。日本テレビの記者を経て作家に。『夏のロケット』が第15回サントリーミステリー大賞優秀作品賞、「SFマガジン」で「青い海の宇宙港」を連載中。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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