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安倍内閣、バラマキ復活で「古い自民党」へ回帰?

「地方創生」で馬脚を現すか

2014年8月1日(金)

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 菅義偉官房長官は7月25日の記者会見で、「まち・ひと・しごと創生本部」の設置に向けた準備室を発足させたと発表した。政府が検討してきた、いわゆる「地方創生本部」を具体化するもので、安倍晋三首相が推進する「アベノミクス」の効果を地方にも波及させるのが狙い。地方版の成長戦略ともいえる「ローカル・アベノミクス」を策定するという。

 菅氏は会見で、「人口減少にしっかりと歯止めをかけて、地方の活性化ができるよう、安倍首相を本部長として、内閣全体として全力で取り組んでいく」と述べた。次の内閣改造で担当大臣を置くことも検討しているという。

 安倍内閣が「地方創生」に取り組むのには理由がある。

 アベノミクスによる景気浮揚が言われているが、「地方経済にはまだまだ効果が及ばない」という声が多い。地方出身の議員たちはこうした声を地元で散々聞かされている。安倍首相も早い段階から地方経済の底上げ策を検討するよう、自民党や政府内に指示してきた。

 実際、日本の地方は崩壊寸前ともいえる状態になっている。最大の問題は、菅氏も会見で触れていたように、人口減少が限界に達しつつあること。地方でも中核都市への人口集中が進み、周辺の町村など基礎自治体の人口減少が急速に進んでいる。平成の大合併によって基礎自治体の大規模化が進められたが、その後の人口減少で、少ない人員で広範囲の行政サービスを提供せざるを得なくなっており、コミュニティ自体が維持困難に直面している。

消滅する自治体続出へのカウントダウン

 地域を回っている専門家の中には「ここ10年以内に消滅する自治体が出てきても不思議ではない」という声もある。地方の再構築は待ったなしなのである。

 人口減少と高齢化によって地方経済も硬直化している。生産人口の減少によって所得が減少、これに伴って消費も低迷している。マーケットが縮小を続けていることで企業活動も停滞。雇用も生まれない。多くの地方で「若者の就職先は市役所の職員など公務員か、農協の職員ぐらいしかない」と言われる状態に陥っている。

 そんな中で、安倍内閣が地方創生に取り組もうとしているのには別の理由もある。来年春の統一地方選挙だ。アベノミクスの効果が大都市圏に偏っているという批判が強まれば、地方自治体の選挙での自民党の勝利はままならない。かつて自民党は頑強な地方組織によって支えられてきたが、地方の崩壊と共にこの組織も弱体化している。

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「安倍内閣、バラマキ復活で「古い自民党」へ回帰?」の著者

磯山 友幸

磯山 友幸(いそやま・ともゆき)

経済ジャーナリスト

ジャーナリスト。1962年東京生まれ。早稲田大学政経学部卒。日本経済新聞で証券部次長、チューリヒ支局長、フランクフルト支局長、「日経ビジネス」副編集長・編集委員などを務め2011年3月末に独立。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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名和 利男 サイバーディフェンス研究所上級分析官