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「スカイマーク、買いますか?」

航空各社のトップに聞いてみた

2014年8月4日(月)

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 国内3位の航空会社、スカイマークの経営に暗雲が立ち込めている。きっかけは、航空機メーカーのエアバスがスカイマークと結んだ超大型機A380の購入契約を解除したことにあった。売買契約を見直す交渉の中で、スカイマークはエアバス側から大手航空会社の傘下に入ることを契約変更の条件の1つとされたと明かしている。エアバスはその内容を「明らかに事実と異なる」と否定している。

 ここで気になるのが、そもそも国内外の大手航空会社にスカイマークを買収する意向はあるのかということだ。日経ビジネスでは、スカイマークの2014年3月期決算が5年ぶりに最終赤字に転落したことが発覚した後の6月、航空各社のトップにスカイマーク買収の意向を聞いている。各社のトップはどう答えたのか。

 「(エアバス側は)契約条件を変える中で、我々が支払い不能に陥った場合、大手航空会社の傘下に入って支払いを継続するという口約束が欲しいと言いました。どこの会社とは言っていませんが、(エアラインだと)言った。『株を売却してください』と。(特定の航空会社を)想定させるに十分な言い方でした」

 スカイマークがエアバス側からA380の売買契約を解除された。業績が悪化し、A380の購入資金を調達できる見込みがないと判断されたためだ。問題が発覚した7月29日、同社の西久保慎一社長は国土交通省で会見を開き、報道陣にこう明かした。同時に「あくまで自立した経営を継続したい」と大手航空会社の傘下に入る意思がないことも繰り返した。

 だが2日後の7月31日に同社が発表した2014年4~6月期の単独決算は57億9500万円の最終赤字。さらに今後は約700億円とも言われる違約金をエアバス側から請求される懸念がある。こうした事態を受けて、決算短信には継続企業の前提(ゴーイングコンサーン)に「重要な疑義がある」との注記が添えられた。西久保社長が貫こうとする「独立経営」が大きく揺らいでいる。

 ここで素朴な疑問が沸く。スカイマークは大手の傘下に入ることを拒否するが、一方の大手航空各社はスカイマークを傘下に収めることに興味があるのだろうか。

 国内外の大手各社がスカイマークを傘下に収めるメリットは何か。「持たざる経営」を貫いてきたスカイマークに資産は少ない。機材も全てリースだ。A380の購入計画が頓挫し違約金を支払う義務が生じた今、スカイマークの救済にはうまみがないようにも見える。

 しかし、実はそうでもない。スカイマークは現在、羽田空港に36の発着枠を持っている。一般的に、羽田空港の国内線は1枠で年間20億程度の売り上げが期待できるとされている。スカイマークを傘下に収めることで羽田の発着枠をそのまま使えるなら、それだけで年間約720億円の売り上げが約束されるのだ。決して悪い話ではない。

 「エアバス側への違約金が約700億円、スカイマークへの出資が数百億円と考えると、スカイマークを傘下に収めるには1000億円程度の投資が必要になる。けれどそれで羽田空港の発着枠が手に入るのなら、数年で元は取れる」。航空業界に詳しいアナリストはこうそろばんをはじく。

 スカイマークの経営難は、2014年3月期決算が発表された今春以降、航空業界で取り沙汰されていた。既にその頃から「スカイマークを大手が買収する」という憶測もあった。日経ビジネスではA380問題が発覚する約1カ月前、スカイマーク買収の意向について大手航空会社のトップに尋ねている。

 「スカイマーク、買いますか?」

 この質問に大手各社はどう答えたのか。

コメント5件コメント/レビュー

困った経営陣や、ヘンなくせのついた従業員はいらないけれど、羽田の発着枠だけは買いたい、ってのが本音でしょう。それが出来る状況になったら争奪戦ですよ。(2014/08/04)

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「「スカイマーク、買いますか?」」の著者

日野 なおみ

日野 なおみ(ひの・なおみ)

日経ビジネスクロスメディア編集長

月刊誌「日経トレンディ」を経て、2011年から「日経ビジネス」記者。航空・運輸業界や小売業界などを担当。2017年4月から現職。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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記事のレビュー・コメント

いただいたコメント

困った経営陣や、ヘンなくせのついた従業員はいらないけれど、羽田の発着枠だけは買いたい、ってのが本音でしょう。それが出来る状況になったら争奪戦ですよ。(2014/08/04)

東京~ニューヨーク間を毎日運航しようとすると、往路・復路・短期整備(予備)・長期整備の4機体制でないと回せません。これを2路線にすると予備機や長期整備のローテーションを2路線で共有できるので6機で2路線回せるようになります。スカイマークはニューヨーク線に続いてロンドン線を狙っていたので、4+2機の発注となったのではないでしょうか?(2014/08/04)

ド素人の素朴な疑問で申し訳無いのですが…。ある程度慎重な経営者ならば最初に2機程度を購入して運行し、運用ノウハウと実績を蓄積した後、余力を原資として買い増す…。と思うのですが何のどのような戦略が有って最初から6機を購入しよう(出来る)と思ったのでしょうか? 最初は『A380の最小購入単位が6機からなの?』と思ったほど素人目に見ても無謀に見えたので…。「この経営判断で多くの社員(と家族)が路頭に迷うかもしれないと思うと西久保社長の罪も重い‥」と思うと…何とも…(2014/08/04)

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