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ゴーン社長が語る報酬9億9500万円の理由

上場企業役員報酬ランキングを全公開

2014年8月27日(水)

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 「あなたの会社の社長の年収はいくら?」。そう問われて即答できる人は少ないだろう。

 一般人からはうかがい知れない部分が少なからず残る役員報酬。サラリーマン社長が多く人材流動性が低い日本では、経営者の「相場」が形成されてこなかった経緯もある。

 だが、今や経営にも「プロ」が求められる時代となった。プロスポーツ選手の価値を示す年俸が公開されるのが当たり前のように、役員報酬の透明性を高めることで結果(業績)につなげようとする動きが顕著になってきた。

 本稿の末尾では東京商工リサーチがまとめた報酬ランキングを一挙掲載している。あなたの会社、取引先の役員報酬は載っているだろうか。

 2013年度、日本で最も稼ぐ経営者となったのは、9億9500万円を稼いだ日産自動車のカルロス・ゴーン社長だった(退職慰労金を除く、東京商工リサーチ調べ)。

 その金額を初めて明らかにした日産の株主総会で、ゴーン氏は自身の高額報酬の理由について説明した。

 「日産のCEO(最高経営責任者)は、日本企業ではなくグローバル企業のCEOとして見ていただきたい。私どもは引き続き、優秀な人材を引きつけたいと思っている。人材を引きつける上で、日本にベースを置くということがハンディキャップになってはいけない」

 「もう一つ、私は、日本の役員が外国人に比べて報酬が少ないということはアンフェアだと思う。一生懸命頑張っている。同じぐらいの価値を生み出している。だから、同じ報酬でなければならない」

 「私どもは日本ベースの企業であり、そして日本社会はそういったことに対して非常に控え目だということはわかっているが、これは最終的に会社のデメリットになる。(中略)最高の人材を日本とそして国際市場から採用して、会社が引き続き豊かになり、成長し、そして皆さんに配当金を支払い、誇りに思えるブランドにしていきたいと思う」

 同氏の言葉から伝わってくるのは、「役員報酬は優秀な人材を集めるための重要なツールである」という認識だ。ゴーン氏の発言後、日産の一部株主からは拍手が起き、同氏は再び代表取締役として選任された。

株主総会後の懇親会で株主に囲まれる日産自動車のカルロス・ゴーン社長

 日産の有価証券報告書によれば、社員の平均年齢は42.8歳で、平均年間給与は766万5074円。すなわちゴーン氏は1年間で、同社の平均的社員(がいるとして)129.8年分の年収を得ていることになる。

 こうした現実についての倫理的な意味での議論はあるだろうが、少なくとも日産の株主はそれを許容した。総会後の懇親会で株主十数人に話を聞いたところ、「日本人の感覚から言えば高いが、優秀な人材を確保するためには仕方ない」「業績を向上させれば10億円を超えても全然構わない」といった声が多かった。

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「ゴーン社長が語る報酬9億9500万円の理由」の著者

広岡 延隆

広岡 延隆(ひろおか・のぶたか)

日経ビジネス記者

日経コンピュータ編集部、日本経済新聞産業部出向を経て2010年4月から日経ビジネス編集部。現在は自動車など製造業を担当している。これまでIT、電機、音楽・ゲーム、自動車、製薬産業などを取材してきた。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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