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エボラ出血熱はどのように広がるのか

長崎大学 熱帯医学研究所 新興感染症学(2)

2014年9月3日(水)

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エボラ、マールブルグ、ラッサ、クリミア・コンゴなどの出血熱から、日本でも感染するインフルエンザ、ノロ、マダニから移るSFTSまで、ウイルス性の「新興感染症」の研究と新たな治療薬の開発を行い、バイオテロ対策への貢献で平成26年度の文部科学大臣表彰科学技術賞も受賞した安田二朗先生の研究室に行ってみた!(文=川端裕人、写真=的野弘路)

 西アフリカで、エボラ出血熱が流行している。

 エボラ出血熱は、西アフリカや中央アフリカで定期的に感染爆発が起きては、その都度かなりの方が亡くなっている。非常に怖い病気である印象が強いのだが、その理由のひとつは、発症した場合の致死率の高さだ。高熱を発し、出血するという症状の怖さだけではない。

 今回の感染爆発は、ギニアに発し、リベリア、シエラレオネ、ナイジェリアなどにも飛び火した。感染症は、国境で引き返したりしてくれない。

 エボラウイルスについて、安田さんは10年以上の研究歴があるため、事態の推移に深い関心を抱いている。WHOの集計をみつつ、解説してもらった(患者・死亡者数は2014年8月20日時点)。

致死率が5割超

「ギニアの南東部で最初、患者さんが出て、国境を接するシエラレオネ、それからリベリアに広がりました。今年に入ってからのアウトブレイクで何名出てるか。ギニアが607名感染者が出てて、406名亡くなってると。リベリアは1082例感染例があって、624名亡くなっていて、シエラレオネは910名感染していて、392名亡くなっていると。現在、リベリアとシエラレオネの2か国の状況が非常に深刻だと思うんですけど、さらに、ナイジェリアでも限定的ですがリベリアからの輸入症例からアウトブレイクが起きています。この4カ国をトータルすると、2615名患者さんがいて、1427名亡くなっている。致死率が5割を超えていてむちゃくちゃ高いんですよね」

 感染爆発の起点となったギニアだけを見ると、さらに高く67%の致死率だ。

「初期の頃は必ずしもちゃんとした医療体制もとられておらず、その影響で致死率も上がってしまっているのではと思います」

 それにしても恐ろしい。発症した時点で、自分が6割、7割の確率で、数週間後には死んでいるとわかってしまう。あるいは家族や友人を失うとわかってしまう。そういったことが、ある村や町という単位で、大規模に起こる。想像するだに、胸が張り裂けそうだ。

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「エボラ出血熱はどのように広がるのか」の著者

川端 裕人

川端 裕人(かわばた・ひろと)

文筆家

1964年、兵庫県明石市生まれの千葉育ち。日本テレビの記者を経て作家に。『夏のロケット』が第15回サントリーミステリー大賞優秀作品賞、「SFマガジン」で「青い海の宇宙港」を連載中。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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