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日本のデザインは「新しさ」にこだわりすぎる。

カー&プロダクトデザイナー/SWdesign代表 和田 智さん(1)

2014年9月5日(金)

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日本人は「歴史」を否定してしまう。

和田 智(わだ・さとし)
カー&プロダクトデ ザイナー、SWdesign代表取締役
1961年東京生まれ。武蔵野美術大学卒。84年日産自動車入社。シニアデザイナーとして、初代セフィーロ(88年)、初代プレセア (89年)、セフィーロワゴン(96年)などの量販車のデザインを担当。89~91年、英国ロイヤル・カレッジ・オブ・アート留学。日産勤務時代最後の作品として電気自動車ハイパーミニをデザイン。98年、アウディAG/アウディ・デザインへ移籍。シニアデザイナー兼クリエーティブマネジャーとして、A6、Q7、A5、A1、A7などの主力車種を担当。アウディのシンボルとも言えるシングルフレームグリルをデザインし、その後「世界でもっとも美しいクーペ」と評されるA5を担当、アウディブランド世界躍進に大きな貢献を果たす。2009年アウディから独立し、自身のデザインスタジオ「SWdesign 」を設立。独立後はカーデザインを中心に、ドイツでの経験を生かし「新しい時代のミニマルなものや暮らし」を提案している。2012年ISSEY MIYAKE WATCH 「W」を発表。
SWdesign TOKYO | HomepageSWdesign TOKYO | Twitter
人物写真:大槻純一、以下同

川島:和田さんは、日本とドイツ、両方の自動車メーカーの社内デザイナーを経験してらっしゃるんですよね。日産自動車と、アウディ。

初代セフィーロ(写真提供:日産自動車)

和田:はい。1984年、大学卒業後、日産自動車に入社しました。日産では、初代セフィーロ、初代プレセアなどのデザインを担当しました。

川島:「くう、ねる、あそぶ」。80年代の元気な日本を象徴するようなクルマですよね。和田さん、まだ20代のときの担当車ですか。すごいなあ。で、そのあとアウディへ?

和田:ええ。90年代、ロンドンにデザイン留学をして、その後、日産を退社、アウディに転職しました。なんのつてもなくゼロからのスタートです。

川島:そのアウディではあっという間に頭角を表し、A6、A5、Q7など、今のアウディを象徴するクルマを次々と手がけられました。で、2009年、アウディを退社。いまはフリーで自動車のみならず、時計などさまざまな工業デザインを手がけられています。そんな、日本と欧州の企業デザインを内側外側から知る和田さんに、ぜひおうかがいしたいことがあります。ずばり、いまの日本のデザインはなぜ「ぱっとしない」のでしょうか?

アウディ A6(左)とQ7(右)(写真提供:アウディ)

和田:あえて一言でいうなら、日本企業が、デザインに対して「新しい」にこだわりすぎるから、ですよ。

川島:え、「新しい」にこだわるとダメなんですか?

和田:ダメですよ。「新しい」が美しいとは限らない、使いやすいとは限らない。こだわるべきは、美しいか、使いやすいか、であって「新しい」じゃない。

川島:たしかに! 目からウロコが落ちました。でも、工業デザインの場合、製品がモデルチェンジすると、前のデザインと違う「新しさ」がないと、売れないんじゃないかと……。

「和田さん、とにかく新しいデザインでお願いします」

和田:そう思ってしまうんですね、経営者がまず。日本企業の中には「これまで見たことがないものが売れる」という発想が、根強くあるからではないでしょうか。経営トップや幹部の方々にお会いすると、決まって「和田さん、ぜひとも新しくって売れるデザインをお願いします」と言ってきますから(笑)。

川島:わかるなあ(笑)

和田:さらに言うと、代替わりした経営者、代替わりしたデザイナーは、前の経営者、前のデザイナーのもとで生まれたデザインを否定したがる。これがまた「デザインは新しくなきゃダメ」という風潮に拍車をかけます。これ、印象論じゃなくて、僕が散々経験してきたことです。前例否定しないと、自分の業績にならない、と思い込んでいる。経営者もデザイナーも、です。

川島:……それ、デザインだけじゃないですよね。経営方針についても、そうだったり……。

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「日本のデザインは「新しさ」にこだわりすぎる。」の著者

川島 蓉子

川島 蓉子(かわしま・ようこ)

ifs未来研究所所長

ファッションという視点から、さまざまな分野の企業のブランド作りなどのプロジェクトにかかわる。日経MJ、ブレーン、読売新聞などで連載を持つ。2013年から現職。多摩美術大学非常勤講師。Gマーク審査委員。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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名和 利男 サイバーディフェンス研究所上級分析官