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中国で売れる自撮りカメラは「キレイ」より「カワイイ」

カシオのハローキティがソニーの香水瓶を圧倒

2014年9月4日(木)

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店頭の一番目立つ場所に陳列されている香水瓶の自撮りカメラ(上海のソニーアンテナショップ)

「うわ、なにこれ。超キレイじゃない?」

 8月最後の日曜日。久しぶりに上海の都心に出てきた若い友人夫婦とショッピングモールで食事をし、地下鉄の駅まで送る道すがらのこと。彼らは都心部まで地下鉄とバスを乗り継いで2時間の郊外に住み、23歳の夫は物流会社、19歳の妻は電子部品の工場に勤めている。声を上げたのは妻の方だ。

 それはソニーのアンテナショップだった。ウインドーの中には、透明・ピンク・グリーン・パープルの香水が入った瓶の写真と、香水瓶にそっくりな形をし、色も揃えた端末が4台。さらに、「自撮りの神・新登場」のロゴがあった。自撮り専用のデジカメのようだ。後で調べてみると、ソニーが中国向けに8月末から売り出した「Cyber‐shot DSC‐KW1」というモデルで、香水瓶のフタに見立てたレンズをはめ込んだ上部が180度回転し、自撮りに最適化したデジカメなのだという。

 私は内心、「うわ、なにこれ。超ダサくない?」と思ったことを告白する。

「こんなダサいモノ誰が買う? いや待て待て……」

 中国である程度の規模の都市には、携帯電話の小売店が数十~数百件入居する「携帯ビル」がある。その中には、「こんなダサいもの、誰が使うの?」と失笑してしまうような奇天烈なケータイがゴロゴロしていた。していた、と過去形で書いたのは、スマートフォンが台頭して以降、奇天烈ケータイが減り始めたからだ。板チョコのような一律な形のため、奇天烈スマホは造り難いのだろうか。いずれにせよ、昔のケータイの時代は、スーパーカーを模したもの、電気シェーバーが出てきてヒゲが剃れるもの、仏像の形をしたもの、タバコの箱を模したもの等々、おかしなモノがいくらでもあった。

 香水の瓶を模したソニーのデジカメを見た時、頭に浮かんだのは、これらの奇天烈なケータイだった。色や造形はキレイなのだが、日本人だったら、「これ、香水の瓶に見えるけど、実はデジカメなの」と人前に出すのは少々恥ずかしいのではないだろうか。

 ただ私は中国でモノや事象を見て「これはちょっと。。。」「カッコ悪いなあ」など自分の価値観から瞬間的に否定的な感想を持った場合、「いやいや待て待て。結論を急ぐな。これは中国ではウケるかもしれないんだらから」と思い直すようにしている。日本人と中国人求めるものが、自分の感じている以上に違うケースに多々遭遇しているからだ。そして、そのことを気付かせてくれたのはある中国人との出会いだった。

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「中国で売れる自撮りカメラは「キレイ」より「カワイイ」」の著者

山田 泰司

山田 泰司(やまだ・やすじ)

著述業/EMSOne編集長

1992~2000年香港で邦字紙記者。2001年の上海在住後は、中国国営雑誌「美化生活」編集記者、月刊誌「CHAI」編集長などを経てフリーに。2010年からは、「EMSOne」編集長も務める。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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